マツダはロータリーエンジン(以下、ロータリー)を発電に使うプラグインハイブリッド車(PHEV)を、2023年春に欧州で発売する。同車を日本にも投入する計画だが、発売時期は未定である。電気自動車(EV)の航続距離延長用エンジンではなく、PHEVの発電用エンジンとしてREを復活させたのが特徴だ。
欧州で発売する「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」は、小型SUV(多目的スポーツ車)「MX-30」のPHEVモデルであり、シリーズ式ハイブリッド機構を搭載した(図1)。ロータリーエンジン(以下、ロータリー)を発電だけに使い、モーターで走行する。
シリーズ式ハイブリッド機構は、日産自動車やダイハツ工業もハイブリッド車(HEV)に採用しているが、MX-30のPHEVに搭載したマツダの同ハイブリッド機構は、発電用に新開発した小型のロータリーをモーターや発電機と同じ軸上に配置して、フロントフード下(モータールーム)に搭載する(図2)。