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2モーターHEVを小型車にも拡大

 電動化については、中大型車向けの2モーターハイブリッドシステム「i-MMD」を、小型車にも搭載する。小型HEVには現在、1モーターのシステム「i-DCD」を搭載している。

 「小型車に搭載できるシステムの開発を終えた。2019年10月に開幕する東京モーターショーで初公開する新型『フィット』から採用していく」と八郷氏は明かす。採用する車種を増やすことで2022年までに、i-MMDのシステムコストを2018年に比べて25%削減する。「ガソリン車と同等のコストを目指す」(八郷氏)という。

 一方、電動化には(1)世界各地のCAFE(企業平均燃費)規制への対応、(2)米国などのZEV(Zero Emission Vehicle)規制への対応という2つの観点がある。CAFE規制にはHEVを中心に、ZEV規制にはEVを中心にして対応する。

マツダ、プラットフォームを2分割

 マツダも新たなクルマの開発手法を導入する。「これまで1つだったプラットフォーム(PF)を、小型車向けの『スモール』と中大型車向けの『ラージ』に分ける」。同社社長の丸本明氏は、2019年5月に開いた2024年度までの新中期経営方針の説明会で、新たな開発手法の中核となる新PFの概要を説明した注4)。小型車から中大型車まで、新型車を効率的に造るのが狙いである(図6、7)。

注4)マツダはこれまで、一括企画という開発手法の下、1つのPFを使って小型車から中大型車まで全ての車両を造っていた。今後、競争力のある中大型の新型車を造るには、専用のPFが必要と判断した。
図6 マツダ社長の丸本明氏
図6 マツダ社長の丸本明氏
「プラットフォームを小型車向けと中大型車向けに分けて、新型車を効率的に造れるようにする」と言う。(撮影:日経Automotive)
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図7 マツダの中期経営方針
図7 マツダの中期経営方針
収益性の改善やブランド価値の回復が柱。中大型車には、直列6気筒エンジンを搭載するFR車を新たに加える。マツダの発表情報を基に日経Automotiveが作成。
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 新PFのうちスモールPFは既に、新型の小型車「マツダ3」と、小型SUV「CX-30」に採用した。今後、他の小型車にも採用を広げる。また、新型エンジン「SKYACTIV-X」搭載車に加えて、簡易HEVやEVにも対応する(図8)。

(a)
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(b)
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図8 小型車向けボディー骨格
(a)スモールPFを適用する。(b)2019年1月に北米、同年3月に欧州、同年5月に日本で発売した「マツダ3」に初めて適用した。(出所:マツダ)

 ラージPFでは、縦置きの直列6気筒エンジン(ガソリンエンジンとディーゼルエンジン)を搭載するFR(前部エンジン後輪駆動)車を新たに投入する。「直列6気筒エンジンの新型車は、米国向けを想定している」と丸本氏は明かす。さらに、電圧48Vで駆動する簡易HEVやPHEVにも適用する。