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写真:日産自動車、ホンダ
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写真:日産自動車、ホンダ

自動車7社の2019年度上期(2019年4~9月)決算から、将来の成長に向けた各社の課題が見えてきた。トヨタ自動車とスズキは、主力市場の減速の影響を受けた。日産自動車など5社は社内体制に課題を抱える。収益基盤の強化に向けて、各社は事業改革を加速させる必要がある。

 日本の自動車メーカーに逆風が吹く。2019年度(2019年4月~2020年3月)の世界の自動車市場は、前年度比で3.8%減少の8851万台になる見通しだ(図1)。また、CASEをはじめとした次世代技術への投資負担は増え続ける。長引く米中貿易摩擦や円高といった要因もある。

図1 世界の自動車市場
図1 世界の自動車市場
2019年度は前年度に比べて3.8%減少の8851万台にとどまる見通し。中国とその他市場の減少幅が大きい。日産自動車の資料を基に日経Automotiveが作成。
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 こうした厳しい外部環境の中で、トヨタ自動車は2019年度上期(2019年4~9月)に世界販売台数を増やし、増収増益を達成した。SUBARU(スバル)も、主力の北米市場での販売が好調で増収増益だった。一方、トヨタとスバル以外の5社は減収減益となり、収益面での2極化が鮮明になってきた。

 2019年度通期では、スバルが増収増益を計画するが、トヨタを含む他の6社は減収減益を見込む。トヨタとスズキは、外部環境の悪化の影響を受ける。残りの5社は外部環境の影響に加えて、社内体制に課題を抱える。

 社内体制の課題として、スバルはリコール(回収・無償修理)、ホンダは電動駐車ブレーキ(EPB)の不具合という品質問題がある。日産自動車は経営体制の混乱が続く。マツダは開発・販売体制に、三菱自動車は収益構造に課題を抱える。以下、2019年度上期決算から見えた各社の課題とその対応策を見ていく。