デンソーやドイツDaimler(ダイムラー)が出資する米AI(人工知能)半導体ベンチャーBlaize(ブレイズ)が日本での事業を本格化する。「GSP(グラフ・ストリーミング・プロセッサー)」と呼ぶ独自の半導体を使い、AI処理を高速かつ低電力でこなす。狙う市場はクルマのほか、スマートシティーや産業機器など幅広い。トヨタ自動車が静岡県裾野市に建設するスマートシティー「Woven City(ウーブン・シティ)」での採用も目指す。
「GSP(グラフ・ストリーミング・プロセッサー)は、CPU、GPUに次ぐ新たなプロセッサーだ。AI(人工知能)処理の電力効率やコスト効率をCPUやGPUに比べて数十倍に高められる」。米AI半導体ベンチャーBlaize(ブレイズ)CEO(最高経営責任者)のDinakar Munagala(ディナカー・ムナガラ)氏は、いわば“第3のプロセッサー"といえるGSPを、こう説明する(図1)。