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写真:GM
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カーボンニュートラル(以下、CN)の実現に向けて、電気自動車(BEV)に大きな期待が集まる。米Tesla(テスラ)のBEV販売台数は2021年、前年比約1.9倍の94万台と急増した(図1)。この勢いがテスラ以外にも波及するのか。鍵を握るのが液系リチウムイオン電池(LIB)だが、いまだに課題が山積みである。

図1 米Tesla(テスラ)の電気自動車(BEV)販売は急増
図1 米Tesla(テスラ)の電気自動車(BEV)販売は急増
(出所:Tesla)
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 BEVの課題の大半がLIBに由来すると言ってよい。世界中の自動車メーカーがLIBの課題を解決する計画を打ち出す。LIBの行方は電動車(エンジン搭載車)の将来に大きく関わる。今回はLIBの特徴と課題を整理しながら自動車各社の電池戦略を読み解き、35年ごろの電動車市場を予想する。