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目次
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トヨタ「e-Palette」、鉄道用ドア採用
トヨタ自動車はMaaS(Mobility as a Service)向け自動運転EV(電気自動車)「e-Palette」に、富士電機の鉄道用ドア開閉システムを採用した。クルマのドアの開閉に鉄道用のシステムを使うのは、今回が初めてとみられる。クルマのドア開閉システムを手掛けるメーカーにとって、強力な…
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サイバー攻撃、電池が標的に
インフィニオンが指摘
クルマへのサイバー攻撃で「電池」が標的になる可能性をドイツInfineon Technologies(インフィニオンテクノロジーズ)が指摘した。ハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(EV)などが搭載するリチウムイオン電池のBMS(電池管理システム)がサイバー攻…
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レベル4で変わる、自動運転の安全規格
米国の2強が先手打つ
自動運転レベル3に関する国内法の整備で世界に先行した日本。2021年1月には、その基となった自動運転レベル3に関する初めての国際基準が発効することも決まった。だが、自動運転レベル4関連では、米国が攻勢を強める。20年4月には完全自動運転向けとして世界初となる安全規格を発行、有力規格策定団体2者が手…
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日産リーフの中古電池はどこへ行く
再利用にあの手この手
日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」は、2020年12月に初代の発売から10年を迎える。クルマの寿命を10年とすると、いよいよ使用済み電池(中古電池)の本格的な回収が始まる。ただ、再利用は容易でなく、倉庫に山積みになるリスクも抱える。リーフの中古電池はどこまで再利用できるのか、取り組みの最前線…
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百花繚乱のBEV用、発電エンジン
本命はロータリーにあらず
技術の進化による改善はみられるものの、エンジン車に比べて航続距離が短く、充電に時間がかかる─。電気自動車(BEV)が抱える課題だ。その当面の助け舟となるのが、レンジエクステンダー(RE)と呼ばれる補助発電機だ。多くの方式が提案されているが、本命はどの方式なのか─。エンジンの専門家に解説してもらう(…
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トヨタ「NX」をハッキング
テンセントKeen Security Labの最新報告から
中国テンセント(Tencent)のセキュリティー研究チームが、トヨタ自動車のレクサス「NX300」のハッキングに成功した。近距離無線経由で、ボディー関連部品を遠隔操作できるものだ。トヨタはハッキングの報告を受けた後、“歓迎”の意向を表明し、適切に対応した。過去の苦い経験をしっかり生かした。自動車セ…
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日産の新中期計画
生き残りかけ構造改革を断行
日産自動車は2020年5月末、新たな中期経営計画「NISSAN NEXT」を発表した。世界の生産能力と人員を削減する構造改革が柱で、車種や市場の“選択と集中"などにより、19年度に最終赤字となった業績のV字回復を目指す。同社は18年度から世界販売が落ち込み、業績が急激に悪化。そこに、新型コロナウイ…
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自動運転で、中国勢が躍進
Waymoが王座から陥落
米カリフォルニア州の車両管理局(DMV)は2020年2月末、同州の公道で実施された。自動運転車の2018年12月からの1年間の試験結果をまとめた報告書を発表した。目を見張るのが中国系企業の躍進ぶり。米Waymoを超える結果を出した企業もあった。サンフランシスコ市を中心に試験を繰り返す米Genera…
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中国・環境規制強化の衝撃
簡易HEVは実質23年まで
燃費や二酸化炭素(CO2)の排出量の低減に向けた1つのアプローチとして、期待されているのが簡易ハイブリッド車(簡易HEV)である。だが、その賞味期限は、環境規制の強化を予定する中国では、実質的に2023年までになる可能性がある。ハイブリッド車(HEV)に強い日本勢には追い風だが、プラグインハイブリ…
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トヨタのFCV戦略、コスト半減で反攻へ
電気自動車(EV)の勢いに押され、存在感が薄れている燃料電池車(FCV)。だが、この劣勢をひっくり返す動きが出てきた。引っ張るのはトヨタ自動車だ。燃料電池(FC)システムの最大の課題だったコストを、従来の1/2に低減した新型車を2020年末に発売する。心臓部のFCスタックは、他社の乗用車や商用車、…
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曲がり角のLIDAR、ソニーは生き残れるか
カメラやミリ波レーダーと並んで、自動運転車向けの周辺監視用センサーの「三種の神器」と呼ばれる3次元LIDAR(レーザーレーダー)。自動車メーカーが車両への搭載に向けて検討を進めていることを受けて、既存の部品メーカーだけでなく多くのスタートアップがLIDARの開発に乗り出している。だが、ここへきて雲…
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ホンダ、新型「フィット」
燃費より安全に軸足
ホンダは新型の小型車「フィット」を、2020年2月に発売した。最大の競合車は、同時期にトヨタ自動車が発売した新型「ヤリス」である。安全・環境性能を大幅に高めたヤリスに対して、フィットは燃費性能で勝負する道を選ばなかった。“心地よさ”や単眼カメラを使った安全性能などを武器に、ヤリスとの対決に挑む。
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日本電産が先制攻撃、EVモーターの生産技術強化
日本電産が電気自動車(EV)向け駆動用モーター事業の強化に向けて大胆な手を打った。元日産自動車幹部の関潤氏が2020年4月1日付で社長に就任。EV向けモーターのラインアップも拡充して“先制攻撃”を仕掛ける。だが、世界シェア35%という目標を掲げる同社が真っ先に取り組むべきは、生産技術の蓄積によるコ…
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狙うは法人“上級送迎”市場、新型ミニバン「グランエース」
3、4人の要人を送り迎えできる“上級送迎”のための高級ミニバン―。トヨタ自動車が、そうした市場を日本国内でも開拓しようと発売したのが、新型高級ミニバン「グランエース」だ。この種のクルマでは、要人は後席に座る。後席における乗り心地や操縦安定性、居住性、静粛性にこだわって開発した。
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“ジャーマン3”の、デジタルカー戦略
米マイクロソフト(Microsoft)が自動車向け戦略説明会を開催、ドイツ・フォルクスワーゲン(Volkswagen、VW)や、同ダイムラー(Daimler)、同BMWのいわゆる“ジャーマン3”のユーザー事例を公表した。コネクテッドカーを通じて収集したデータを分析し、最終的にデジタルプラットフォー…
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スバルの新世代アイサイト
自動運転 レベル2を極める
SUBARU(スバル)は2020年1月に技術説明会「SUBARU技術ミーティング」を開催し、先進運転支援システム(ADAS)/自動運転や電動化に向けた今後の方向性を明かした。ADAS/自動運転では、自動運転レベル3への高度化ではなく、レベル2の領域で安全性の向上を優先。電動化では、トヨタ自動車との…
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自動車メーカー、“稼ぐ力”で明暗
19年度3Q決算から
自動車7社の2019年度第3四半期決算から、各社の新たな課題が見えてきた。トヨタ自動車は好業績を維持したが、他社は収益悪化から抜け出せない。新型肺炎の感染拡大という逆風も吹く。2020年度以降の成長に向けて、収益基盤を強化する各社の取り組みは正念場を迎えた。
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これがジェイテクトの新型キャパシター量産ライン
22年に採用計画
2022年ごろから自動車メーカーがジェイテクトのラミネート型高耐熱リチウムイオンキャパシター(以下、高耐熱キャパシター)を採用する(図1)。用途は、電動パワーステアリングの補助電源だ。
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EV戦略で正反対のVWとトヨタ
日産出身の専門家が読み解く
2025年に年間300万台超─。これは、電気自動車(EV)への急速な移行を狙うドイツ・フォルクスワーゲン(Volkswagen、VW)のEVの販売目標台数だ。これに対して、トヨタ自動車が同年に計画するのが、年間50万台のEV販売。VWの1/6以下と少ない。環境規制が厳しい欧州や中国といった市場への依…
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日産の“新”混流生産、EV専用ラインは要らない
日産自動車は、2020年に330億円を投じて栃木工場の生産ラインを刷新する。この投資決定が示すのは、日産が電動化戦略で現実路線を選んだことである。新ラインによって、電気自動車(EV)とハイブリッド車(HEV)、ガソリン車を需要に合わせて柔軟に生産できるようになる。