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準ミリ波レーダーを3割小型・軽量化

 トヨタのbZ4X以外では、マツダの新型SUV(多目的スポーツ車)「CX-60」に採用された部品の展示が相次いだ。

 一例が、古河AS(滋賀県甲良町)が開発した24GHz帯の準ミリ波レーダーである(図3)。特徴は、前世代品から検知距離や水平検知角といった性能を高めながら、体積と質量を3割減らした点だ。

図3 古河ASの準ミリ波レーダー
図3 古河ASの準ミリ波レーダー
周波数は透過性に優れる24GHz帯。寸法は120×66×20mmで、幅を前世代品の半分程度に抑えている。質量は120gである。(写真:日経Automotive)
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 前世代品から部品点数を削減し、基板の実装面積を約半分に抑えることで、小型・軽量化を実現した。CX-60には車両前後方の周辺監視用センサーとして採用され、バンパーの4隅に搭載する。前世代品はマツダの最量販SUV「CX-5」に採用されたが、後方監視の用途のみだった。

 検知距離は約100mで、検知角は±75度である。前世代品から検知距離を約20m、水平検知角を30度向上させた。これにより、出合い頭や交差点の右左折時、車線変更時、停車時などに対応するという。

 誤検知や未検知を防ぐために、前世代品からアンテナの数を送信側は2個、受信側は4個に増やした。信号処理の量が増えたが、ICの演算能力を高めることで対応した。「ICは高性能にしたが、ミリ波レーダー全体のコストは前世代品の同等以下に抑えた」(古河ASの担当者)という。

 CX-60のHUD(ヘッド・アップ・ディスプレー)は日本精機が供給する(図4)。同じく日本精機のHUDを採用したマツダの小型SUV「CX-30」に比べ、表示映像の面積を約3倍にした。

図4 日本精機が公開したCX-60のHUDのデモ機
図4 日本精機が公開したCX-60のHUDのデモ機
車速やナビゲーションの右左折の情報、走行道路の法定速度などを表示する。(写真:日経Automotive)
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 同HUDは、表示映像の面積に関わる画角が左右10度×上下3度。日本精機の担当者は「HUDが搭載され始めた頃、画角は左右5度前後、上下1~2度だったが、自動車メーカーが大画面を求めるようになってきた」と話す。表示距離は運転者の視点から2.7m前方に設定した。映像の生成にはTFT(薄膜トランジスタ)液晶ディスプレーを使う。