【市場】GMの大型ピックアップ「Silverado」と「Sierra」が好調
1億5000万ドルを投資して生産を拡大
米GM(General Motors)は2019年6月12日、大型ピックアップトラックの生産を拡大するため、ミシガン州フリントにあるトラック組立工場に1億5000万ドルを投資すると発表した。新型「Chevrolet Silverado」と「GMC Sierra」の生産を増やす。同社は5月にインディアナ州フォートウェイン工場でもSilveradoとSierraのクルーキャブの生産拡大を発表した。需要拡大によりフリント工場でも生産拡大する。
新たな投資により生産ラインのコンベアーや生産ツールを増やす。この作業は2020年前半に完了する予定。
同工場は現在3交代制で稼働している。生産拡大により2019年中に1000人が新規雇用され、同工場の従業員は5000人になる。
同社は5月にインディアナ州のフォートウェイン工場でも、小型ピックアップトラックの生産拡大を発表している。フォートウェイン工場とフリント工場への投資は、成長しているライトトラック事業を強化するという同社の戦略に沿ったもの。新型Silverado 1500とSierra 1500の2019年第1四半期の販売は、前年比20%増と好調だ。
GMは第2四半期に、もう1車種の新型ピックアップトラックを追加する予定という。(櫛谷さえ子)
【経営】VWがソフトウエア部門を一新、専門部署を発足
統一ソフトウエアプラットフォームで自社開発を増やす
ドイツ・フォルクスワーゲン(Volks-wagen)は、ソフトウエア開発の専門部署として「Car.Software」部門を発足したと発表した。主に車載OS「vw.os」と同社のクラウド「Volkswagen Automotive Cloud」で構成する、統一したソフトウエアプラットフォームを開発する。このプラットフォーム上で動作する各種ソフトウエアを含め、2025年までにソフトウエアの自社開発比率を10%から60%以上に引き上げる計画だ。
2025年までにVWグループ内のすべてのモデルがこのソフトウエアプラットフォームを使うことになる。グループ内で使用する基本機能を統一することで複雑さを減らせる。中期的には規模の効果で利益が得られるようになり、ソフトウエア開発のコスト削減に貢献すると見ている。
現在、VWブランドの各モデルは、200社のサプライヤーから供給される様々なOSを搭載した70個ものコントロールユニットを組み合わせて利用している。加えて、インフォテインメントとナビゲーションのように似たような機能を持つ様々なシステムがある。すべてのシステムが同じOS上で動作し、同じクラウドシステムを使うことになれば、大幅に単純化できる。(櫛谷さえ子)