【部品】
インフィニオン、車載向けLDOレギュレーターICを発売
実装面積が2×2mm、業界標準より60%減

独インフィニオン・テクノロジーズ(Infineon Technologies)は実装面積が2.0mm×2.0mmの8端子TSNP-7に封止した車載機器向けLDOレギュレーターIC「TLS715B0NAV50」を発売した。同社のリニアレギュレータICファミリー「OPTIREG」に含まれる製品である。業界標準になっている実装面積が3.3mm×3.3mmの10端子TSON封止品と比べると、実装面積を約60%削減できる。さらに、「今回採用した8端子TSNP-7はフリップチップ実装技術を適用しているので、高い放熱特性を実現できた。放熱特性は、10端子TSON封止品とほぼ同等。電源回路の電力密度を高めることが可能」(同社)という。車載レーダーや車載カメラ、ADAS対応機器、車載インフォテインメント機器などに向ける。
車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100」と、車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q101」に準拠する。入力電圧範囲は+4.0〜40V。出力電圧は+5Vで固定。出力電圧の誤差は最大±2%。最大出力電流は150mAである。電源電圧リップル除去比は60dB(最小値)を確保した。出力コンデンサーに静電容量が1μFと小さいコンデンサーを使っても、安定に動作するという。(山下勝己)
【部品】
オンセミ、新しく車載用LEDドライバーICを2製品発売
リアランプや方向指示器の動きや明るさ変化に対応

米オン・セミコンダクター(ON Semiconductor)は、プログラマブルなリニア電流源を複数個集積した車載用LEDドライバーICを2製品発売した。リニア電流源を12個(12チャネル)集積した「NCV7683」と、8個(8チャネル)集積した「NCV7685」を用意した。最大出力電流は、12チャネル品が60mA/チャネル、8チャネル品が100mA/チャネルである。2製品とも「AEC-Q100」に準拠する。
同社によると、「現在自動車メーカーはリア・コンビネーション・ランプや方向指示器、フォグランプなどに対して、安全性を高めるために単なるオン/オフ制御ではなく、動きや明るさの変化によるアニメーション表示を求めるようになっている」という。2製品はこうした要望に応えるものだ。
NCV7685は周波数が800Hz(標準値)のPWM信号を入力することで明るさを調整するPWM調光機能を用意した。放射電磁雑音(EMI)を抑えるために、出力電流のスルーレートを調整する機能を備える。保護機能として、LEDストリングの開放を自動診断する機能や過電圧保護機能、過熱時のフォールト報告機能などを搭載した。パッケージは2製品とも放熱電極を備える24端子SSOP。(山下勝己)