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【新型コロナウイルス】
VWグループ、新型コロナで停止した中国事業を再開
中国の消費者心理に変化、電車やバスよりクルマが安全

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 ドイツ・フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)は、新型コロナウイルスの感染拡大により一時停止していた中国事業を再開したと発表した。

 中国市場におけるVWグループの販売店は約2000店に上るが、ほぼすべての販売店が再開した。3月最終週の顧客来店数は前年の同時期に匹敵するという。AudiおよびSkodaの販売店は95%以上が再開している。

 また、上海汽車(SAIC)との合弁工場も稼働を再開した。これによりVWグループの工場は、自動車組立工場と部品工場の合計33拠点のうち32拠点が再開した。

 一方、フランスの調査会社イプソス(Ipsos)が3月に実施した調査によると、新型コロナウイルスの流行の影響で、中国では個人の移動に対する考え方が変化したという。自動車を所有していない人の3分の2は、半年以内に自動車を購入するつもりだと答えた。初めて自動車を購入する人の4分の3は、購入の動機として感染防止への効果を挙げた。他人と乗り合わせる電車やバスといった公共交通機関より、単身もしくは家族のみで移動できる自家用車のほうが安全、かつ移動の自由が得やすいという考えだ。(櫛谷 さえ子)

【新型コロナウイルス】
トヨタ、新型コロナ感染者を移送する車両を千葉県に提供
前席と後席で圧力差を設けてウイルス飛散防止

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 トヨタ自動車は、新型コロナウイルス感染者を移送する車両を千葉県に提供した。同県からの協力要請を受け、同社のタクシー専用車両「ジャパンタクシー(JPN TAXI)」の改良車を1台提供した。車両の改良は、トヨタ自動車東日本の東富士総合センターが担当した。

 新型コロナの感染拡大が続く中、症状が軽い感染者(軽症感染者)をホテルなどの宿泊施設に移すことによって医療機関の病床を確保し、医療体制の崩壊を防ぐ取り組みが全国で始まった。

 軽症感染者の移送を円滑に進めるには感染者を安全に運べる車両や、運転者の感染防止対策が必要になる。こうした状況を受けてトヨタは、新型コロナの治療に取り組む医療現場を支援するために、今回の改良車を開発した。

 改良車は、車両の前席と後席の間に隔壁を設置し、前席空間を陽圧(大気圧より圧力が高い状態)、後席空間を陰圧(大気圧より圧力が低い状態)にする。このように圧力差を設けることで、後席に乗った感染者から前席へのウイルスの飛散を防ぐ仕組みである。

 また、トヨタは同じ対策を施した車両を、東京都内の病院などにも5台提供しており、既に軽症感染者の移送に利用されているという。(高田 隆)