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【電子部品】
東芝が新しいソリッドステート式LiDAR
従来の4倍、200m先を計測可能

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 東芝は、車両の高度自動運転に必要な距離センシング技術「LiDAR」の新しい受光技術を開発したと発表した。これまでの「ソリッドステート式」LiDARと比較して、4倍の距離を計測できるのが特徴である。2023年3月末までに、中距離から長距離用の車載向けLiDARとしての実用化を目指す。

 ソリッドステート式LiDARは、機械式と比べて小型化や低コスト化が可能だが、長距離性能と解像度の両立が難しいという課題があった。

 今回の提案技術は、大きく2つある。1つは、光子を検出すると電気信号を発生する「受光セル」で構成される素子「SiPM」を小型化した点。多数のSiPMを配列でき、長距離でも高解像度な撮影を可能にした。もう1つは、複数の読み出し回路を1つの回路で実現して小面積化したことだ。

 実証実験は受光部の画角を7度に設定した。その結果、従来の4倍となる200mまでの測距が可能になった。ただし、画角が広いと太陽光による外乱が増えるため、測定距離は短くなる。画角が30度では測距範囲が100m前後になるため、本製品は近距離から中距離向けセンサーだとする。高度な自動運転での実用化に向けて、さらに長距離性能を高めるという。(土屋丈太)

【電子部品】
村田製作所、1.6×0.8mmのフェライトビーズ
従来品より実装面積を50%削減、車載電源向けでは業界最小

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 村田製作所は、実装面積が1.6mm×0.8mm(1608サイズ)と小さい車載電源ライン向けフェライトビーズ「BLM18SP_SH1シリーズ」を開発し、サンプル出荷を始めた。同社によると、「車載電源ライン向けでは業界最小を実現した」という。同社従来品の実装面積は2.0mm×1.2mm(2012サイズ)だった。これを新製品に置き換えれば、プリント基板の実装面積を50%削減できる。車載用受動部品の品質規格「AEC-Q200」に準拠する。ADAS機器や車載カメラ、車載レーダー、LiDAR、電子制御ユニット(ECU)などの電源ラインの雑音対策に向ける。

 独自の内部電極形成技術を活用すると同時に素子構造を改良することで小型化を達成した。車載用電源ライン向けではない同社従来の1608サイズ品と比較すると、定格電流は2倍に増え、インピーダンス値は3倍高まった。

 定格電流やインピーダンス値の違いで5製品を用意した。「BLM18SP300SH1」は、定格電流(+85度における値)が6Aで、インピーダンス値(100MHzにおける値)が30Ω。インピーダンス値の誤差は±10Ω。直流抵抗は8mΩ。

 量産は2020年6月に開始する予定である。価格は明らかにしていない。(山下勝己)