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【経営】
トヨタ、米国工場に3億8300万ドルを投資
ハイブリッド車用エンジンの生産を拡大

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 トヨタ自動車は、米国のエンジンおよびエンジン部品の生産工場に、合わせて3億8300万ドルを投資すると発表した。ハイブリッド車に搭載する4気筒エンジンとその部品の生産を補強する。投資するのは、アラバマ州Huntsville工場、ケンタッキー州Georgetown工場、ミズーリ州Troy工場、テネシー州Jackson工場の4カ所。

 Huntsville工場には2億2200万ドルを投資し、エンジン車およびハイブリッド車用の4気筒エンジンの生産ラインを新設する。建屋は1万590m2を追加し、2003年以来6回目の拡張となる。合計投資額は15億ドル、エンジン生産能力は年間90万基になる。

 Georgetown工場には1600万ドルを投資し、21年秋に導入した4気筒エンジンラインの柔軟性を拡大する。トヨタおよびレクサスの7車種に供給する4気筒および6気筒エンジンを生産する同工場の生産能力は年間60万基。総投資額は85億ドルとなる。

 Troy工場には1億900万ドルを投資し、3つの生産ラインで4気筒エンジンのヘッドを製造する新しい設備を導入する。Jackson工場には3600万ドルを投資し、4気筒エンジンブロックを生産するための装置をアップデートするという。(櫛谷さえ子)

【安全性】
Euro NCAPの衝突試験、「DS 4」と「HR-V」は4つ星
販売好調の低価格車「Dacia Jogger」は酷評

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 欧州で自動車アセスメントを手掛けるEuro NCAPは、今年2回目の衝突試験結果を発表した。新たに試験したのは、欧州Stellantisの「DS 4」、ホンダの3代目「HR-V」、それにルーマニアDaciaの「Jogger」の3車種。DS 4とHR-Vは4つ星、Joggerは1つ星となった。

 フランスRenault傘下のDaciaは、低価格を武器に欧州各国で販売を伸ばしている。昨年は、同社の「Sandero Stepway」が試験対象となったが、Euro NCAPの評価は星2つで「格安に固執し安全装備を簡素化した」として、手厳しい評価を受けていた。今回テストされたJoggerはそのSandero Stepwayとプラットフォームを共有するモデル。しかも、さらに安全装備を簡素化したように見える。例えば、Joggerには5人乗りと7人乗りがあるが、7人乗りの3列目シートにはシートベルトリマインダーを装備していない。そのため、Sandero Stepwayが昨年2つ星を獲得できたわずかなマージンさえ失い、1つ星に評価された。

 Stellantisの新型DS 4は、標準装備した緊急自動ブレーキの評価が低かった。ホンダの新型HR-Vは、チャイルド保護性能が75%にとどまり、星1つを失った。(櫛谷さえ子)