【部分改良】
日産が小型SUV「キックス」を部分改良
第2世代e-POWERを搭載し4WDモデルも追加
日産自動車は、新型の小型SUV「キックス」を部分改良するとともに、四輪駆動(4WD)モデルを追加して発売すると発表した。新型「ノート」と同じ第2世代のシリーズハイブリッドシステム「e-POWER」を搭載し、力強さや静かさ、滑らかさを進化させた。
4WDモデルでは、リアモーターを追加することで、悪路や雪道における走破性、ワインディングロードでのコーナリング性能、市街地における乗り心地を向上させている。
第2世代のe-POWERは、既存のキックスのe-POWERに比べて最高出力が約5%、最大トルクが約7%向上しており、よりパワフルな走りが可能となった。また、低速走行時のエンジン始動頻度を低減させることで静粛性も改善している。さらに、アクセルペダルの操作だけで加減速できる「e-Pedal Step」の操作性をより滑らかなものへと改良した。WLTCモード燃費も23.0km/Lと約6.4%改善した。
フロントモーターの最高出力は100 kW、最大トルクは280N・m。エンジンは排気量1.2Lの直列3気筒エンジンで、最高出力は60kW、最大トルクは103N・mとなっている。4WDモデルのリアモーターは、50kW、100N・mとなる。(富岡恒憲)
【EV】
スズキ・ダイハツ・トヨタら、商用軽EVを2023年度に導入へ
福島と東京の物流事業者やコンビニに70台を販売
スズキとダイハツ工業、トヨタ自動車、Commercial Japan Partnership Technologies(CJPT)は、商用の軽自動車の電気自動車(EV)を2023年度に国内に導入することを目指し、取り組みを進めると発表した。同年度に生産を始め、CJPTが実施する同EVの社会実装へ向けたプロジェクトに参画する事業者に適宜販売していく。商用車全体の保有台数の約60%を占める軽自動車の電動化を進め、カーボンニュートラルへの貢献度を高める。
CJPTが2023年1月~2029年度末に福島県と東京都で、商用軽EVの導入を進める。物流事業者やコンビニエンスストアなどがプロジェクトにパートナーとして参画し、同EVを合計で約70台販売する計画である。
CJPTはこのほか運行管理やエネルギー管理のシステム構築を担当する。充電残量を考慮して充電のタイミングや配送計画を最適化することで、ダウンタイム(車両が止まる時間)を低減する。また、荷主や物流事業者の配送計画、建屋電力などを考慮しながら事業所内で充電できるようにする。
車両についてはスズキとダイハツの軽自動車への知見と、トヨタの電動化技術を組み合わせ、3社でEVのシステムを共同開発する。(本多倖基)