【エンジン】
マツダ、11年ぶりにロータリーエンジンを復活
PHEVの発電用、2023年春に欧州へ投入
マツダは2023年1月9日、ベルギーで開催される「ブリュッセルモーターショー」(一般公開日:2023年1月14~22日)で、クロスオーバーSUV「MX-30」用の新たなパワートレーンを公開すると発表した。このパワートレーンは、新開発のロータリーエンジンを使ったプラグイン・ハイブリッド・システムとなる。2012年に生産を終了した「RX-8」以来、11年ぶりにロータリーエンジンが復活する。マツダはロータリーエンジンを搭載したMX-30 PHEVのエンブレムとみられる画像を公開した。
現在、ロータリーエンジンは現行モデルには搭載されていないが、同社内で開発と少量生産は続けられていたようだ。今回、温室効果ガスの削減という全世界的な課題に対するマルチ・ソリューション・アプローチの1つとして、プラグインハイブリッド車(PHEV)用の発電機としてロータリーエンジンを復活することになった。
シリーズ方式のプラグインハイブリッドモデルで、外部充電により85kmを走行可能な17.8kWhの電池と発電用ロータリーエンジンを組み合わせる。1500Wの給電機能も搭載する。新しいパワートレーンは2023年春から欧州市場に投入する。(櫛谷さえ子)
【ハイブリッド車】
マツダ、大型SUV「CX-90」2モデルを発表
PHEVとMHEV、2023年春に米国で発売
マツダは、現行の「CX-9」に代わる新しいSUV「CX-90」を発表した。新しい大型プラットフォームを採用し、北米市場向けに調整されたプラグイン・ハイブリッド・システムと、48Vマイルド・ハイブリッド・システムの2種類のパワートレーンを採用した。2023年春にまず米国で発売する。
プラグインハイブリッド車(PHEV)は、排気量2.5Lの4気筒エンジンとモーター、17.8kWhの2次電池を組み合わせ、北米向けに専用チューニングした「e-Skyactiv」を採用する。最高出力は240kW(323hp)、最大トルクが500N・mとなる。
マイルドハイブリッド車(MHEV)は、排気量3.3Lの直列6気筒ターボエンジンを採用し、エンジンと変速機の間にモーターを配置した。最高出力が254
kW(340hp)、最大トルクが500N・mとなり、同社が開発した量産エンジンとしては最高性能となる。モーターのアシストで発進時にスムーズな加速ができる。
MHEVとPHEVのどちらも大型プラットフォーム車用に設計された新しい8速自動変速機を採用する。トルクコンバーターを使用しない多段ギアボックスにより、高い効率でスムーズに加速できるという。(櫛谷さえ子)