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写真:日経Automotive
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「2030年までに電動アクスル(eアクスル)の年間生産規模を500万台まで増やす」─。ジヤトコで社長兼最高経営責任者(CEO)を務める佐藤朋由氏は2022年5月、「人とくるまのテクノロジー展2022」の会場で開いた記者会見でこう宣言した。記者会見の直後、会場で佐藤氏を直撃した。(聞き手=久米秀尚)

電気自動車(EV)向けの電動アクスル市場へ2020年代半ばに参入し、「独自技術を生かした電動化製品を提供していく」と意気込みを語った。具体的な数値目標に言及したのは今回が初めてだ。

 勝算があるから宣言した。減速機とモーター、インバーターなどを一体化した電動アクスルという形で、2030年には年500万台供給できるように進めている(図1)。

図1 電動アクスルを2030年に年500万台へ
図1 電動アクスルを2030年に年500万台へ
記者会見で数値目標を明かした。(写真:日経Automotive)
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ジヤトコは日産自動車が75%出資する子会社だ。日産車のすべてがEVになっても500万台の電動アクスルはさばけない。

 確かにそうだ。日産以外にも拡販できるように進めている。詳細は明かせないが、他の自動車メーカーへの供給を盛り込んだ数字が500万台ということだ。設備投資を進め、国内外で生産できる体制を整えたい。

 電動アクスルの第1弾製品は、2020年代半ばに量産を開始する予定だ(図2)。

図2 ジヤトコが開発する電動アクスル
図2 ジヤトコが開発する電動アクスル
車軸を接続する軸とモーターの軸を同一直線上に配した「同軸タイプ」(右)と、両軸を平行にずらして配置した「3軸(平行軸)タイプ」(左)を展示会で披露した。(写真:日経Automotive)
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電動アクスルを拡販していく方策を聞きたい。“ポン付け”(加工や調整をせずに取り付ける)する標準品を提供するだけでは事業の成長は難しそうだ。既存事業であるAT(自動変速機)やCVT(無段変速機)では自動車メーカーの懐に入り込んでいるが、電動アクスルでも同じ戦略が通じるか。

 電動アクスルではもう一段入り込む必要がある。だが、我々がこれまで蓄積してきた実績やノウハウがあるからこそ、さらに踏み込んでいける。当社はクルマごとにATやCVTの性能を引き出す作業を担ってきた。走りをコントロールし、エンジンや車体のECU(電子制御ユニット)などとバランスを合わせながら車両を仕上げてきた。電動アクスルもその派生だ。

 自動車メーカー自身はCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)のうち、CとAとSに注力していくとみている。残るEは、できるだけ部品メーカーに任せたいのではないか。クルマの製造も、これまで自動車メーカーの領域だったところまで部品メーカーが担当するようになっていくだろう。