フランス・グループPSA(Groupe PSA)のシトロエン(Citroen)ブランドが電動化に力を入れている。電動化攻勢の第1弾として、プラグインハイブリッド車(PHEV)の「C5 Aircross SUV Hybrid」をフランス本国で発売したほか、2020年には電気自動車(EV)も市場投入する。同ブランドCEO(最高経営責任者)のリンダ・ジャクソン(Linda Jackson)氏に電動化の狙いを聞いた。
フランス・グループPSA(Groupe PSA)のシトロエン(Citroen)ブランドCEO(最高経営責任者)のリンダ・ジャクソン(Linda Jackson)氏は、2019年11月に東京都内で開催した自社イベントで電動化戦略について説明した(図1)。
シトロエンは2023年に新型車の80%、2025年に新型車のすべてに電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)などの電動化モデルを用意する計画。2019年は創業100周年にあたり、次の100年に向けて電動化を一気に加速したい考えだ。
電動化攻勢の第1弾として、PHEVの「C5 Aircross SUV Hybrid」をフランス本国で発売した(図2)。「2020年にはEVの新モデルも投入する」(ジャクソンCEO)という。
C5 Aircross SUV Hybridは、グループPSAのプジョー(Peugeot)ブランドが2019年10月に発売したSUV「3008 Hybrid4」と同じプラットフォーム「EMP2(Efficient Modular Platform 2)」を採用する。13.2kWhのリチウムイオン電池を搭載し、EVモードで50km走行できる。EVモードの最高時速は135km/hである。
充電時間は普通充電で約7時間、7.4kWの急速充電で約2時間。CO2排出量はWLTPモードで39g/km、燃費は同1.7L/100kmを見込む。
パワートレーンは出力132kWのガソリンエンジンと80kWのモーター、8速AT(自動変速機)を組み合わせ、システムの最高出力は165kW、最大トルクは320N・mに達する。価格は3万9950ユーロ(120円/ユーロ換算で約479万円)から。2020年半ばから納車を始める。