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ドイツMercedes-Benz Group(メルセデス・ベンツグループ)は2022年3月、サステナビリティー(持続可能性)戦略を進めるため、様々な分野で持続可能な材料の使用を増やすと発表した。同社は材料のクローズド・サイクル化に取り組んでおり、乗用車におけるリサイクル材料の使用割合を今後10年で平均40%まで高める計画だ。

 現在開発中のコンセプトカー「VISION EQXX」で得られたサステナブル技術は、すでにいくつかの量産モデルに適用されている(図1)。例えば電気自動車(EV)の「EQS」と「EQE」には、プラスチックの代替材料である「UBQ」製のケーブルダクトを採用した。

図1 EVコンセプトカー「VISION EQXX」
図1 EVコンセプトカー「VISION EQXX」
リサイクル技術やCO2排出量を削減できる製法で造った材料などを採用した。(画像:メルセデス・ベンツグループ)
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 UBQは、これまでリサイクルが困難で焼却、または埋め立て処理されてきた家庭ゴミを樹脂に変換したもの。この技術はイスラエルのスタートアップUBQ Materials(UBQマテリアルズ)が開発した。家庭ゴミには、食品ゴミや混合プラスチック、段ボール、使用済みおむつなどが含まれる。これらのゴミからリサイクル性の高い金属などを除いた有機物を、リグニン(木質素)やセルロース、繊維、糖類などの基本的な粒子構造に分解し、再び材料に組み立てる。メルセデス・ベンツは、これらをアンダーボディーパネルやホイールアーチ、エンジンルームカバーなどの部品に使用できないか試験している。