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燃料電池車は商用車で花開く

 次世代のパワートレーンとして、燃料電池車(FCV)にも注力していく(図4)。「2030年にはEVのうち最大で20%がFCVになる」(同氏)とみているからだ。航続距離を延ばせるFCVは乗用車に加え、商用車(トラック)市場で特に期待できるとする。

図4 FCV向けの部品も手がける
図4 FCV向けの部品も手がける
パワーセル・スウェーデンと提携し、固体高分子(PME)型の燃料電池を共同開発する。(撮影:日経Automotive)
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 同社は2019年4月、燃料電池を手がけるパワーセル・スウェーデン(Powercell Sweden AB)と提携し、固体高分子(Polymer-electrolyte membrane:PME)型の燃料電池を共同で開発すると発表した。パワーセルは2008年にスウェーデン・ボルボ(Volvo)グループから分社した企業で、世界最大級の出力密度を持つ燃料電池スタック技術を持つ。ボッシュとの共同開発では、その技術をさらに改良する。

 目下の課題は「低コスト化」(同氏)で、製品と製造工程を同時並行で開発している。開発担当者には、ボッシュのディーゼルエンジン量産プロジェクトで経験を積んだ技術者を割り当てた。ディーゼルの開発で培った低コスト化のノウハウを生かす考えだ。

 ボッシュはパワーセルと共同開発した燃料電池スタックを量産し、自社の空気圧縮機やセンサー、ECUなどとセットにして販売する計画。遅くとも2022年には燃料電池を市場投入する予定で、長期的に数十億ユーロ規模の売上高が見込まれるという。