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ドイツZFは、今後主流になる電動化や自動運転の開発コストが高くなりすぎている点を問題視する。 市況に応じてパワートレーンを自在に切り替えられるハイブリッド変速機など、 技術に柔軟性を持たせてコストの壁を乗り切る考えだ。さらに、「クルマ優先」ではなく、 「人間優先」の技術開発にも取り組む。その代表例が「車酔い」への対策である。

 「渋滞、環境汚染、車酔い、事故―。現在のクルマは人々や社会とのバランスを失いつつある」。ドイツZF(ZF Friedrichshafen)CEO(最高経営責任者)のウォルフ=へニング・シャイダー(Wolf-Henning Scheider)氏は、こう指摘する(図1)。

図1 ZF CEOのウォルフ=へニング・シャイダー氏
図1 ZF CEOのウォルフ=へニング・シャイダー氏
2019年7月に開催した技術イベント「ZF Global Technology Day 2019」で、クルマが人々や社会とのバランスを保つことが重要と訴えた。(撮影:日経Automotive)
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 2030年に向けて、電動化や自動運転といった技術で解決を目指すものの、「コストが高すぎる点が問題だ」(同氏)という。一部の高級車にしか採用されない技術では意味がない。そこで同社は、電動化や自動運転の技術をあらためて見直すことで、ムダな開発コストを削減し、「あらゆる人々に提供可能な手頃な価格を目指す」(同氏)とする。