
ゼロエミッション時代のエンジン技術
目次
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エンジンが引っ張る持続可能な社会、日本独自の産学官連携で実現へ
最終回:AICEが描く日本の未来
これまで11回の連載で、AICE(自動車用内燃機関技術研究組合)の設立の背景から具体的な研究内容まで取り組みを説明してきた。最終回となる今回は、日本独自の産学官連携活動を通して、AICEが描く日本の未来について紹介する。(編集部)
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目指すは環境に対する排ガスのゼロインパクト
第11回:次世代後処理研究の挑戦
環境に対する排ガスのゼロインパクトに挑戦するAICE(自動車用内燃機関技術研究組合)。その設立の発端から現状に至るまでの活動の概要と、今後進める次世代の排ガス後処理技術の研究について解説してもらう。(編集部)
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EV並みのCO2排出量に、1000人のエンジン技術者が挑む
第10回:さらなる熱効率改善への挑戦
たとえ50%の熱効率を達成できても、内燃機関が持続可能な存在になるわけではない。生き残りの最低条件は、二酸化炭素(CO2)排出量を電気自動車(EV)並みに抑えることだ。日本のエンジン技術者はどう立ち向かうのか。(編集部)
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熱効率50%超のエンジンと、科学を産が活用する礎を構築
第9回:革新的燃焼技術
高い目標を掲げた内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「革新的燃焼技術」。実現性を懸念する声も聞かれたが、熱効率50%超のエンジン技術や科学の知見を産が活用する礎が構築された。(編集部)
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エンジンの燃焼解析を、実機試験並みの高精度に
第8回:燃焼解析ソフト「HINOCA(火神)」
前回は、AICEが目指すモデルベース開発(MBD)やモデル流通の姿とその取り組みについて述べた。今回はモデル流通を実現するための、産学連携による3次元エンジン燃焼解析ソフトウエア「HINOCA」を紹介する。(編集部)
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会社間でモデルを流通、手戻りはもっと減らせる
第7回:産学の英知の結集
前回まで、内燃機関搭載車両でゼロエミッションを実現するため、AICEが目指す産学官連携や、AICEの具体的な研究活動について述べてきた。今回は、AICEのモデルベース開発に関する取り組みについて解説してもらう。(編集部)
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20件の研究プロジェクトで、熱効率50%超を狙う
第6回:動き出した産学連携
AICE(自動車用内燃機関技術研究組合)として特に注力している研究テーマが熱効率の向上だ。正味熱効率で50%超という目標に向けて、(1)理論熱効率の向上、(2)冷却損失の低減、(3)摩擦損失の低減、(4)廃熱回収の4つの領域でプロジェクトが進行している。(編集部)
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走行中のCO2をゼロに抑える、回収・再生など新たな挑戦が必要
第5回:欧州の動向からひもとく
欧州で自動車の電動化に対する方針が厳しくなっている。彼らが考える二酸化炭素(CO2)排出量削減への道筋を改めて探った。その方針と比較しながら、日本の自動車メーカーが目指す方針の1つとして、AICEがどのような役割を担うかを解説する。(編集部)
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ゼロエミ実現に向けた技術課題、“学”の新コンソーシアムで解決へ
第4回:サイエンス力を生かす
新時代の内燃機関の実現には、トレードオフの関係にある4つの技術課題の解決が欠かせない。“学”とAICEが中心になって2020年4月に立ち上げるコンソーシアムを含め、50%超の熱効率とゼロエミッションを両立するエンジンに向けた取り組みを解説する。(編集部)
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運転領域の限定で変わるエンジン、CASEが高効率化への鍵に
第3回:CO2削減のシナリオ
2030年を目標としたエンジン研究において、AICEでは、電気自動車(EV)と同等のCO2削減量を、内燃機関を搭載する電動車の目標値に定めた。それを実現するために必要なのがCASE技術の活用だ。エンジンを深化させるための考え方と、核となる技術の要素について解説する。(編集部)
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究極の熱効率のエンジンで、EV並みのゼロエミッション目指す
第2回:エンジン開発の重要性
将来、生き残ることができないと言われてきたエンジン。大きな社会問題となっている地球温暖化の解決策として、エンジンでゼロエミッションを達成する挑戦が始まった。CO2削減の鍵を握るのが熱効率だ。究極の熱効率の実現に向けて進む研究開発の背景を解説する。
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2050年でも7割は内燃機関が必要、研究・開発者の育成が急務に
第1回 若手技術者育成の危機感
厳しくなる環境問題のなかで、再定義される内燃機関の在り方。産官学を連携した自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)は、新技術研究の役割を担う。本連載では、AICEの活動を通じ、内燃機関の課題と将来の技術について解説。第1回は、自動車メーカーが置かれている状況を紹介する。