全4139文字
PR

自動運転ソフトはいつまで競争領域か

 「いずれ自動運転ソフトは、自動ブレーキソフトと同じように汎用品化する」―。

 自動運転ソフトやイメージセンサーで自ら優位に立つように分業と統合の線引きをもくろむMobileye。部品メーカーでありながら、自動車メーカーの牙城に攻め込む下克上にも思える。だがモービルアイジャパンの川原氏は、自動運転ソフトが普及し始めれば各社で性能の差はなくなり、あっという間に汎用品化するのではないかと考える。つまり早晩にも自動車メーカーにとっての非競争領域となり、下克上にあたらないというわけだ。

 実際、自動ブレーキは10年たたないうちに当たり前の機能になった。各社で性能に大きな差がなくなり非競争領域に近づくにつれて、MobileyeのソフトとSoCを採用するメーカーが増えた。同社は自動運転ソフトも同じ構図になると見据えて動く。

 自動運転ソフトに加えて、EVのプラットフォームまで分業できる時代になれば、自動車開発の競争領域は激変する。おそらく、室内空間の過ごし方を含めた移動サービスに競争軸が移る。

 自動運転ソフトのトップランナーであるWaymoは、20年5月に約3000億円規模の資金を調達したと発表した。本格的な実用化は間近である。新しい分業時代は、間もなく幕開けを迎える。