自動車の資源採掘から生産、流通、廃棄までライフサイクル全体で二酸化炭素(CO2)排出量を評価するLCA(Life Cycle Assessment)。欧州や中国で進む規制化の検討を受けて逆風となるのが、炭素繊維強化樹脂(CFRP)やアルミニウム(Al)合金、ホットスタンプ成形法である。車体の軽量化に貢献するために採用が広がってきたが、製造時のCO2排出量が大きい。今後、自動車の部品選定に大きく影響しかねない。素材や部品各社は対策に動き出した。

特集
逆風の軽量化素材
LCA規制でCFRP・アルミ・ホットスタンプはどうなる?
目次
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LCAで逆風のCFRP・アルミ
Part1 鉄鋼優位もコスト倍増
LCA規制によって、とりわけ逆風にさらされるのが炭素繊維強化樹脂(CFRP)である。製造時の二酸化炭素(CO2)排出量が鉄鋼に対して7倍近く多い。
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CFRP、30年CO2アルミ逆転へ
Part2 東レ・帝人・三菱ケミカルの挑戦
LCA(Life Cycle Assessment)で、とりわけ厳しいのが炭素繊維強化樹脂(CFRP)だ。製造時の二酸化炭素(CO2)排出量が鉄鋼の7倍近くと多い。軽さを武器に自動車への普及が少しずつ進む中、存在価値を失いかねない。
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日産やトヨタ、高品質板材に再生品
Part3 アルミのCO2削減策
自動車の軽量化素材として代表格のアルミニウム(Al)合金―。LCA(Life Cycle Assessment)の二酸化炭素(CO2)排出量で鉄鋼に比べて5倍と不利だ。
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フタバ産業とゲスタンプの工夫
Part4 ホットスタンプの対策
自動車の生産から廃棄までライフサイクル全体で二酸化炭素(CO2)排出量を評価するLCA(Life Cycle Assessment)。加工時の排出量が多く、逆風となるのが近年採用が増えていたホットスタンプ(熱間プレス)である。