ソフトウエアを中心とする次世代車の開発では、さまざまな企業が連携するエコシステム(生態系)の強さが競争力の鍵を握る。シミュレーションを駆使するモデルベース開発(MBD)の現場では、日本中に散らばる大小さまざまな企業の力を集結させる新たな取り組みが始まった。車載アプリケーションの開発では、世界中のソフト技術者を引き寄せる魅力的な開発基盤の整備が急ピッチで進む。デジタル技術を活用したクルマ開発の最前線に迫る。

特集
クルマのデジタル開発最前線
新エコシステムを創出せよ
目次
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QNX連合にライドセルが参画
Part4 車両データの新生態系
車載OS(基本ソフト)「QNX」を手掛けるカナダBlackBerry(ブラックベリー)は2021年10月、米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)と共同開発する車両データ基盤「IVY(アイビー)」の早期アクセス版の提供を始めた。
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車載ソフト基盤の業界標準狙う
Part3 アームが主導するクラウド流
クラウドの世界で確立されたソフトウエア開発の手法を、クルマの分野に持ち込む動きが活発化している。英Arm(アーム)が2021年9月に発表した開発プロジェクト「SOAFEE(Scalable Open Architecture For Embedded Edge、ソフィー)」も、その1つだ。
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トヨタ「アリーン」、25年実用化へ
Part2 世界一プログラムしやすい車
トヨタ自動車傘下で自動運転ソフトウエアを開発するウーブン・プラネット・ホールディングスは、車載ソフトの開発基盤(プラットフォーム)「Arene(アリーン)」を2025年にも実用化する。
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今こそ「スカイアクティブ」に学ぶ
Part1 動き出すMBD日本連合
シミュレーション技術を駆使し、クルマを効率的に開発するモデルベース開発(MBD)。その普及、促進を目指すMBD推進センター(JAMBE)が2021年7月、国内の自動車メーカー、部品メーカー10社によって発足した。