全1761文字
PR

日産自動車と三菱自動車は2022年6月に、軽自動車タイプの新型電気自動車(EV)を発売した。国の補助金を活用すると、実質的に100万円台後半の価格から購入できるのが特徴である。通常のEVとは異なり、街乗り中心の利用を想定して航続距離を180kmに抑えた。これまでの軽自動車の概念を覆し、日本におけるEVのゲームチェンジャーになる可能性がある。

 日産自動車と三菱自動車は2022年6月16日、軽自動車タイプの新型電気自動車(EV)を発売した。日産は「サクラ」、三菱自は「eKクロスEV」の車名で販売している。

 車両価格(消費税込み)は日産のサクラが233万3100~294万300円、三菱自のeKクロスEVは239万8000~293万2600円に設定した。国の補助金(55万円)を利用した場合に、200万円以下で購入できるようにしたのが特徴である注)

注)日産のサクラは2022年5月20日の発表から6月13日までに、1万1429台の受注を獲得した。三菱自のeKクロスEVの受注台数は、同年5月20日から6月12日までの期間で約3400台。サクラの受注台数は年間販売目標の5分の1を超え、eKクロスEVの受注台数は月間販売計画の約4倍である。

 今回の新型軽EV(以下、新型車)を生産する水島製作所(岡山県倉敷市)で2022年5月20日に開いたオフライン式(量産開始式典)で、日産社長兼最高経営責任者(CEO)の内田 誠氏は、「今回の新型車はこれまでの軽自動車の概念を覆す。日本におけるEVのゲームチェンジャーになる」と宣言した。三菱自社長兼CEOの加藤隆雄氏も同式典で、「将来に購入を検討するクルマではなく、いま安心して選んでもらえる選択肢の1つと考えている」と強調した(図1)。

図1 新型軽EVのオフライン式
図1 新型軽EVのオフライン式
日産と三菱自のトップが出席し、新型車への期待を示した。左が日産の内田誠氏、右は三菱自の加藤隆雄氏。(写真:日経Automotive)
[画像のクリックで拡大表示]