外装デザインも走りも大きく進化したトヨタ自動車の5代目新型「プリウス」。その進化の裏には数々の取り組みがあった。一時は、「愛車」か「コモディティー(日用品)」か、選択を迫られた開発陣だったが、選んだのは「愛車」だった。そして、そのために開発陣が目標としたのが「ひと目ぼれするデザイン」と「とりこにさせる走り」だ。新型プリウスは従来型と何が違うのか、同社への取材を通じて探ってみた。

特集
新型プリウスはここが違う
目次
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仰角が20度を切るフロントピラー
Part1 大胆な変貌
スポーツカーのような外装をまとったトヨタ自動車の新型「プリウス」。トヨタが同車の開発で最も重視したのはデザインだ。その源となっているのが、大胆に寝かせたフロントピラーである。デザインこそが、走り重視の新型車誕生へと開発陣を導いた。
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ゆとりのパワトレと制御・車体が肝
Part2 進化した走り
この外装デザインで走行性能が高くなければ、がっかりされる―。そんな思いから走り重視へとかじを切ったトヨタ自動車の新型「プリウス」。実際、新型車では、加速時のゆとりや応答性、旋回時の応答性や安定性が向上している。それを支えたのが、ゆとりあるパワートレーンと、制御や車体における取り組みだ。
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車室に伝わる高音を低減
Part3 走りを実感できる音へ
走りの進化を実感してもらいたい―。その実現のために、新型「プリウス」の開発陣がこだわったのが音づくりだ。エンジン音では低音を強調し、車室に伝わる200〜600Hzの高音を低減した。そのうえで、静粛性を高めるために穴や隙間を地道に埋めた。