全2378文字
PR

規格型住宅を安価に提供する建売住宅のイメージが変わりつつある。地域の工務店ならではの差異化を目指す取り組みが増えてきた。省エネ性能も重要なメニューの一つ。加えて居住者の交流を促す工夫を盛り込んだ事例を紹介する。

 外構の工夫で居住者間の交流を促し、温熱性能の高い建物で快適な居住環境を提供する──。埼玉県新座市の「新農住コミュニティ野火止台」は、そんな分譲住宅地の1つだ〔写真1〕。注文住宅を中心に年間約15棟を新築する増木工業(新座市)が分譲・販売する。2018年11月に完成し、20年4月時点で15区画中6区画が販売済みとなっている。

〔写真1〕2646m2の農地を一体開発
〔写真1〕2646m2の農地を一体開発
にんじん畑だった土地を15区画の分譲地として開発した。全体で80種類の植栽を配し、日常的に緑と接することができる環境を提供している。各区画は南側の開発道路を前面道路とする。建物の間取りは4種類とし、外壁や方位に少しずつ変化をつけて配置した(写真:浅田 美浩)
[画像のクリックで拡大表示]

 東西に細長い開発地(以下、街区)の中央に幅1.2mの縁道(えんどう)を設け、北側に9棟、南側に6棟の住宅を並べた〔写真2〕。いずれも高い外皮性能を備えている。街区内には私有や共用の緑地をふんだんに取り入れ、樹木は実のなる品種を中心に、街区全体で80種類を植えている。

〔写真2〕縁道で居住者間の交流を促す
〔写真2〕縁道で居住者間の交流を促す
南北の住棟間に幅員約1.2mの歩道「縁道」を設けた。各棟の玄関も縁道側に設けて、人が行き来しやすいようにしている。縁道の所有権は各棟が持つが、管理は共同で行う(写真:浅田 美浩)
[画像のクリックで拡大表示]
街区配置図(資料:増木工業)
街区配置図(資料:増木工業)
[画像のクリックで拡大表示]