PR

 測量・計測機器メーカーのライカジオシステムズ(東京都港区)は2019年3月から、写真を撮るだけで対象物の寸法をミリ単位で測定できるスマートフォン型の計測機器「Leica BLK3D」を日本市場に投入し始めた〔図1〕。

〔図1〕見た目は“厚めのスマホ”
〔図1〕見た目は“厚めのスマホ”
「Leica BLK3D」の外観。扱いが容易なので、測量や建築・住宅の知識が要らない(資料:ライカジオシステムズ)

 建設現場で頻繁に発生する寸法の測定作業を大幅に効率化できるとして、18年6月の発表以降、世界中で注目を集めていた製品だ。

 対象物を2つのカメラで同時撮影し、取得した画像の視差から奥行きなど割り出す「ステレオカメラ」を、背面に搭載している。

 スマホでの写真撮影と同じ要領で対象物を撮ると、データを瞬時に解析。生成した画像上で任意の2点を選択するだけで、寸法(2点間の距離)を求められる。対象までの距離が数メートルと近ければ、誤差は数ミリ程度だ〔図2〕。

〔図2〕デスクトップ上で寸法を測定
〔図2〕デスクトップ上で寸法を測定
撮影データをパソコンに読み込み、寸法を計測した結果を表示した画像。鉄筋コンクリート(RC)造の建物の配筋検査などにも使えそうだ(資料:神戸清光システムインスツルメント)
[画像のクリックで拡大表示]

 ライカジオシステムズの赤池正臣事業開発マネージャーは、「現場では撮影するだけ。データをパソコンに移してオフィスでゆっくり測定できる」と説明する。

 サイズは長さ18cm、幅7.7cm、厚さ2.7cm。一般的なスマホよりもひと回り大きい程度で、ジャケットや作業服のポケットに収まる外形寸法だ。重量は480gで、500mlのペットボトル入り飲料と同程度。価格は税別で70万円だ。

寸法をいつでも取り出せる

 BLK3Dを販売する神戸清光システムインスツルメント(神戸市)の走出高充社長は、「大手建設会社の建築部門や建築設計事務所のほか、ハウスメーカーからも多くの問い合わせが来ている」と話す。

 活用場面は多そうだ。例えば、住宅をリフォームする際に必要な測定作業の効率化。従来は、現地に赴いてメジャーや手持ちのレーザー距離計で寸法を測り、手書きで数値を記録する。写真も撮影し、事務所に持ち帰ってから改めてデータを整理する必要があった。

 測定作業などの際に一部をうっかり測り忘れていたり、追加の計測が必要になったりすると、住まい手と予定を調整して再訪しなければならないという手戻りが生じることも少なくない。BLK3Dで撮影しておけば、そのデータからいつでも対象空間の寸法を取り出すことができる。計測や移動にかかっていた時間を大幅に省ける。