築6年の住宅で外壁の窯業系サイディングに反りやひび割れが多発した。原因は固定不良だ。サイディングを留め付けるクギが柱に届いておらず、部材の伸縮を抑えられなかった。(日経ホームビルダー)
建て主は、リフォーム会社の飛び込み営業をきっかけに、外壁の窯業系サイディングの不具合に気付いた。
リフォーム会社が指摘した不具合は、「水平方向の継ぎ目の盛り上がり」「200カ所を超えるひび割れ」「シーリング切れ」だ〔写真1、2〕。修理は不可能で、全面張り替えする以外ないと告げられた。
まだ築6年ほどの住宅。経年劣化にしては早すぎるため、建て主は製品や施工の不良を疑い、施工した工務店に修理を求めた。ところが、外壁を確認した工務店の回答は、次のような内容だった。
「保証期限は過ぎているが、程度のひどいひび割れ箇所については部分張り替えや補修で対応する。ただし、反りについてはサイディングメーカーが定める基準の許容範囲内であり、全面張り替えはできない」