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耐力壁の施工時、面材にくぎをリズミカルに打ち込む光景をよく見る。だが、そこに落とし穴が潜む。告示やメーカーの仕様には、くぎの施工間隔の規定がある。不十分な場合、重大な欠陥になりかねない。(日経ホームビルダー)

 「ここの部分にくぎが8本しか打ち付けられていない。メーカーの施工基準と合っていないようだ…」。現場を見ていた建て主のA氏は、面材耐力壁の上端と下端で、水平方向に打ち付けられたくぎの施工に違和感を覚えた。面材を販売するメーカーの施工基準書を改めて確認すると、現場のくぎの施工間隔が広いことが発覚した。

 メーカーの基準では、面材の外周部は100mmの間隔でくぎを留め付けるよう指定されている。幅910mmの面材であれば、水平方向に打ち付けるくぎの本数は最低でも10本必要になる。だがこの現場では、くぎが8本しかなかった〔写真1〕。つまり、平均するとくぎの間隔は約130mmで、基準よりも30mm広い状態だ。

〔写真1〕耐力壁に使用した面材の上端と下端で、水平方向に打ち付けたくぎがそれぞれ8本しかなく、規定のくぎ間隔を満たしていない箇所があった。くぎ間隔の広い箇所にはくぎを増し打ちして補正した(写真:カノム)
〔写真1〕耐力壁に使用した面材の上端と下端で、水平方向に打ち付けたくぎがそれぞれ8本しかなく、規定のくぎ間隔を満たしていない箇所があった。くぎ間隔の広い箇所にはくぎを増し打ちして補正した(写真:カノム)
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 A氏はこの施工不備の内容を施工した住宅会社に伝えて是正を求めるとともに、第三者の筆者に検査を依頼した。