編集部から
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編集部から
7月7日、七夕の日曜日にこの原稿を書いています。1年前、2018年6月28日から7月8日にかけて、広い範囲に甚大な被害を招いた西日本豪雨が発生しました。多くの地域で観測史上最大の降水量を記録した災害でしたが、それを想起させるように、今年も同じタイミングで九州を中心に激しい雨が続きました。7月7日ま…
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大開口ブームの“母”は断熱性能
サッシメーカーがこぞって、木造住宅向けに大開口窓の新製品を市場投入しています。例えば、YKK APが2019年5月17日に発表した「APW 511 大開口スライディング」は、高さ2.7mの両袖片引き窓で最大幅4mまで製作可能。引き戸部分の下枠をフラットにし、屋内と外部デッキとの連続性やバリアフリー…
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編集部から
知人から、子どもが通う幼稚園の親たちの間で、スマートスピーカーがはやっていると聞きました。子育て世帯にとって、子どもの世話で手が離せないときに声で家電を操作できるのは大きな利点。導入した家で同じように子どもを持つ親が使うのを見て、便利さを実感するというのです。「声を出す」という大人が抵抗を感じる操…
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変化するもの、しないもの
7年半ぶりに日経ホームビルダー編集部に戻ってきました。前回在籍時の最終年だった2012年の発行号12冊分を読み直したうえで、現在の直近数号を眺めると、改めて気づく点があります。家づくりの現場で“旬な話題”とは、大きく2種類あるという点です。
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編集部から
天井断熱と屋根断熱の換気規定が設置された経緯を調べました。住宅金融支援機構の木造住宅工事仕様書(工事仕様書)に、天井断熱の小屋裏換気面積が最初に記載されたのは1982年版です。80年に旧省エネ基準ができて間もないタイミングでした。
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編集部から
屋根材を巡る状況で気になることがあります。粘土瓦のシェアが急落していることです。屋根材としての粘土瓦の安定性は、実証済み。棟部のメンテンナンスを怠らなければ、50年程度の寿命を保つと言われます。「瓦の重量が大きいから耐震設計上、不利になる」という声をよく聞きますが、本当にそうでしょうか。個人的には…
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編集部から
今号の特集では、くぎのめり込み量の違いで、面材耐力壁の耐力がどの程度低下するか検証しました。「数ミリメートル程度のめり込みなら大丈夫」と思っている現場の職人は少なくないでしょう。しかし、実大実験を実施してみると、その僅か数ミリメートルでも耐力に影響すると分かりました。
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編集部から
地震で液状化が発生しやすいかどうかを判断する際に、地名が参考になる場合があります。比較的新しい住宅地によく使われる「美しが丘」がその例です。新しい住宅地は谷埋め盛り土が多いので、液状化が発生する危険性が高くなります。札幌市清田区にある美しが丘では、2003年の十勝沖地震に続き、18年の北海道胆振東…
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編集部から
今号のリフォーム特集の取材で、一番印象に残ったのは、カーサテックの葉山良二代表の言葉です。「築20~40年の住宅で、在来工法の浴室をリフォームする場合、8割近くの物件が腐朽や蟻害の問題を抱えている」。これは恐るべき数字です。
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編集部から
「義務だから、深く考えることなく住宅瑕疵担保責任保険を契約している」という住宅事業者は少なくないでしょう。しかし、その瑕疵保険の契約先となる保険法人をきちんと選んでいるでしょうか。
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編集部から
カビに興味を持ったきっかけは、結露や雨水浸入が生じている新しい住宅でカビが問題になっている状況を何度か取材したからです。近年、豪雨などによる浸水被害が頻発しており、カビの被害が増えることを懸念しました。しかし、住宅会社に新しい住宅でのカビの被害を聞くと「ほとんどない」という回答が多い。カビを特集す…
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編集部から
インターネットで「住宅」「傷」「クレーム」などと入力して検索すると、建て主の怒りのブログがズラリと並びます。そこには、住宅会社の名前、傷のクローズアップ写真が容赦なく公開されています。
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編集部から
日本の木造住宅では、多様な気候に応じたさまざまな研究が進められてきました。雨水や湿気からいかに躯体を守るのかを形にした通気工法は、その1つです。