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(イラスト:柏原昇店)
(イラスト:柏原昇店)
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 大工出身の社長の技術力と人柄で、少人数の体制ながら安定した受注を得てきたA工務店。現在、打ち合わせ中のB氏も社長の人柄に引かれた建て主だ。3カ月間、何度か打ち合わせて契約に至った。

 A工務店は少し前まで社長が全ての現場を担当していたが、最近になって受注が増えたため、現場監督のC氏を中途で採用。B氏の現場はC監督が担当することになった。

 工事が中盤を越えたころ、B氏から社長に仕様変更の相談や工事内容に関する問い合わせのメールが頻繁に届くようになった。

 社長は現場を見ておらず、具体的な回答は示せない。また自分が判断してしまうとC監督のメンツも潰れる。そこで社長は問い合わせメールに対して、「担当のC監督から返事をさせます」と返信していた。

 工事が後半に差し掛かったころ、B氏から電話が掛かってきた。照明器具の変更に関する相談だった。

 電話口のB氏がいらついている様子だったので、社長は慎重に応対しつつも、いつもの調子で「C監督とよく打ち合わせてください」と返答した。するとB氏は激怒した。「私はあなたに家づくりを頼んだんだ。C監督に頼んだんじゃない!」

 その剣幕に驚き、社長は平謝り。そして落ち着いたB氏から怒りの理由を聞いた。どうやらC監督の対応に不満があるようだった。