住宅の高断熱高気密化が進むなか、床下や壁内など見えない場所でカビ汚染が広がっている。医師や国内外の研究者たちは、カビやカビの発生する高湿度の環境が原因のアレルギー性疾患などが増えている状況に危機感を募らせている。日経ホームビルダー読者に過去3年以内に引き渡した住宅のカビ対応についてアンケート調査したところ、カビへの対応を迫られた経験が12.4%に及んだ〔図1〕。カビの発生箇所は「床の構造・下地材」「基礎断熱のコンクリート・土台」「壁体内の構造・下地材」が上位に並んでいた〔図2〕。住宅に広がるカビ汚染の事例と対策を伝える。
1位(23.1%) | 床の構造・下地材 |
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2位(15.4%) | 基礎断熱のコンクリート・土台 室内側の壁の仕上げ材 納戸・クローゼット・押し入れ |
3位(11.5%) | 壁体内の構造・下地材 キッチン・シンク回り |
4位(7.7%) | 天井仕上げ材 床仕上げ材 室内側の構造材 |