建て主や見込み客と揺るぎない信頼関係を築くには?──。事業規模の大小を問わず、最も確かな説得力は「現場」にこそある。戸建て住宅の建築現場を営業の戦略的拠点と明確に位置付けて、清掃・整頓の徹底や来場者・近隣との交流の仕掛けづくりなど、協力会社とともに様々な取り組みを実践する地域工務店の例を紹介する。

特集
「現場営業」のソコヂカラ!
強い工務店は「現場」を武器に顧客の心と受注をつかむ
目次
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「見せる現場」で安定受注
富田製材(岐阜県富加町)
岐阜県富加(とみか)町の富田(とみだ)製材は、2000万円台を中心に戸建て注文住宅を年間10棟前後、受注している地域工務店だ。同社の住宅建築現場は、建て主や第三者の見学客をいつでも迎え入れられるように開放している。
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顧客や職人と「良しあし」共有
サンアイホーム(埼玉県熊谷市)
住宅の性能と品質だけでは、競合を大きく引き離す違いを出しにくい──。埼玉県熊谷市のサンアイホームが力を入れているのは、「現場」による他社との差別化だ。
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「施工精度」で顧客の心つかむ
ヤワタホーム(千葉県成田市)
建築現場の施工精度は建物の性能や品質を左右する──。千葉県成田市の地域工務店、ヤワタホームの八幡英毅社長は大手建設会社の出身だ。現場監督として官民の大規模建築を数多く手掛けた。
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職人主役で現場を営業拠点化
カネキ・パンダホーム(岩手県二戸市)
カネキ・パンダホームは岩手県北端部の二戸市を本拠とする地域工務店。近年は、新築の戸建て住宅を年間10棟前後、毎年継続して受注している。同社には営業専任の担当社員はゼロ。手堅い受注を支える主役は、自社の大工職たちだ。