全1732文字
PR

発泡系断熱材を大引間や根太間のいずれかに充填する工法は、床断熱で最も普及しているが、弱点も抱える。床断熱では、浴室などで採用する基礎断熱との取り合い部の納まりにも注意が必要だ。(日経ホームビルダー)

 床断熱では、パネルに成型された発泡系断熱材を大引間や根太間に施工する充填断熱工法が最も普及している。ところが、この工法には弱点がある。

 1つは、床組みをつくった後に硬質の断熱材をはめ込むので、木材と断熱材の間に隙間が生じやすい点だ〔写真1〕。丁寧な施工で隙間なく納めても、施工後に木材がやせて隙間が生じるのは避けられない。隙間は断熱層と気密層の欠損なので、室内の温度低下や結露の発生につながる。

〔写真1〕根太と断熱材の間に隙間
〔写真1〕根太と断熱材の間に隙間
根太間に充填した発泡系断熱材に隙間が生じていた床断熱の現場。断熱層と気密層の欠損になる(写真:住まい環境プランニング)
[画像のクリックで拡大表示]

 もう1つは、土台や大引、根太といった木部が熱橋になることだ。その「木熱橋」の面積を合計すると、床面積の約15%に達する。

 この2つの弱点が断熱性能に与える影響は甚大だ。「床断熱は寒い」「床断熱より基礎断熱の方が快適だ」と感じる人が比較的多いのはそのためである。

 人間は温度を感じるセンサーがくるぶし付近にたくさんあるので、床の冷えには敏感で、足下が冷えると家全体が寒いと感じやすくなる。そのうえ、床は壁や天井よりも外気で冷えやすい。床の断熱は最優先すべきだ。