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小屋裏の断熱工法は「屋根断熱」と「天井断熱」という大分類の他に、断熱材の施工方法で5つの工法に細分化される。屋根形状との相性も選定のポイントだ。

 小屋裏の断熱工法は「屋根断熱」と「天井断熱」に大別される。2つの違いは、断熱材の施工位置、小屋裏の熱的環境、屋内の水蒸気を外部へ排出する仕組みにある。

 屋根断熱では屋根の勾配に沿って断熱材を施工する。小屋裏が熱的環境の「内部」になるので、広ければ屋内の収納スペースなどに活用できる半面、冷暖房負荷が増す〔図1〕。

〔図1〕屋根断熱と天井断熱の違い
〔図1〕屋根断熱と天井断熱の違い
屋根断熱と天井断熱を比較して〇はメリット、×はデメリット、△はメリットとデメリットのどちらもあることを示す。屋根断熱か天井断熱かの違いだけでなく、それぞれの工法による違いも多数ある(資料:住まい環境プランニングへの取材を基に日経ホームビルダーが作成)
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 屋内の水蒸気は通気層で外部へ排出する。通気層は垂木で細かく区切られた空間ごとに、通気部材や給排気口を設けて通気経路を形成する。これらの設計・施工は難易度が高く、手間と費用の掛かる点が、天井断熱と比べた場合の一番のデメリットだ。

 天井断熱では、小屋裏に断熱材を水平に施工する。小屋裏は熱的境界の「外部」になるので、屋根断熱よりは冷暖房負荷を抑えられる。

 屋内の水蒸気は小屋裏換気で外部へ排出する。屋根断熱の通気層のように空間を細かく区切る必要がないので、設計・施工は比較的容易だ。最近は意匠的に緩勾配の屋根が好まれる傾向にあり、小屋裏が狭くて活用しにくいことから、天井断熱が増えている。