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顧客との打ち合わせや営業活動をウェブ会議で行う住宅会社が増えている。これまでの対面での説明を代替するには使い方に工夫が必要だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、住宅業界では顔を合わせての打ち合わせやモデルルームでの営業活動が難しい状況が続く。代替策として期待が高まっているのが、オンラインでのウェブ会議だ。

 注文住宅の設計・施工を手掛ける足立建築(浜松市)は2020年4月1日に自社のウェブサイトで、「お客様との直接の対面を控え、ビデオ通話で対応させていただくことにしました」と伝えた。既存客はオンラインでの打ち合わせに最初、心配そうだったが、すぐに慣れたという〔写真1〕。

〔写真1〕パースでイメージ共有
〔写真1〕パースでイメージ共有
足立建築の足立操代表がウェブ会議で打ち合わせしている様子。様々な角度からのパースを、Zoomの画面共有機能で顧客に見せる(写真:足立建築)
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ビジュアルの多用がコツ

 同社の足立操代表は、「顧客のほうから『ウェブ会議でやりましょう』と言ってくるようになった。顧客の多くが小さな子供のいる30代なので、家での打ち合わせよりはるかに便利だと気付いたようだ」と話す。

 顧客から指定がなければ、ウェブ会議のツールには「Zoom(ズーム)」を利用する。Zoomで会議の開催時間をセットするとURLが発行されるので、そのURLを顧客に送信。開催時間に顧客がアクセスしたら会議を始める。

 進行中の顧客は同社の標準仕様をおおよそ理解している。ウェブ会議ではさらに、Zoomの画面共有機能でパースや図面などの資料を顧客に見せながら説明。顧客から要望や質問があれば、その場で答える。

 ウェブ会議でも、打ち合わせの進め方自体は従来と変えていない。ただ、モニター越しなので顧客と互いの考えが伝わりにくいことを想定。従来以上にイメージの共有を意識しているという。

 イメージ共有で役立っているのが、画像共有サイト「Pinterest(ピンタレスト)」だ。言葉だけでなくビジュアルを多用してイメージを伝え合うのが、モニター越しで互いの「空気」を読むコツだといえる。

 設計については、ウェブ会議での打ち合わせでほとんどの箇所の承諾が得られるという。顧客によって質感の好みが異なるキッチンだけは、メーカーのショールームが営業開始するまで決定を保留した。