設計監理・施工管理など施工段階で不満を抱いても、建て主の4割強は建築依頼先に伝えない──。調査結果からは「伝えても改善してもらえない」と諦めている建て主が多いことがうかがえる。
施工段階での不満は、完成後の住宅の品質に直結する。そのためか、日々の使い勝手などに影響する設計への不満と同様に、建築依頼先に不満を伝える建て主の方が多かった。それでも、4割強の建て主は伝えていない状況だ。
設計監理・施工管理への不満を建築依頼先に「伝えていない」と回答した建て主の割合は、「全く伝えていない」と「一部しか伝えていない」を合わせて43.2%〔図1〕。工務店に依頼した建て主では同じく50.0%と、相対的に割合が高かった。
設計監理・施工管理への不満を伝えた後の建築依頼先の対応は、好転したと評価する回答が約3分の2を占めた。「良くなった」の割合が25.6%、「少し良くなった」が39.3%だった。「営業」の不満(調整力の無さが不愉快)とほぼ同様の傾向だ〔図2〕。