ニュース クローズアップ
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施工ミスが招いたボルト破断
市民体育館の地震被害、監理者と施工者を「両成敗」
2022年3月に発生した福島県沖地震の影響で、小屋組のボルトが破断した釜石市民体育館。市が設けた委員会の調査で、原因は施工ミスにあったと判明。補修費を工事監理者と施工者が負担することになった。
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国内初カジノ「大阪IR」認定
古谷誠章氏ら有識者が審査、施設規模などに高評価
斉藤鉄夫国土交通大臣は4月14日、大阪府・市が申請していたカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の区域整備計画を認定した。実現すれば国内初のカジノ施設となる。府などは2029年秋以降の開業を目指す。
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ユニクロ店舗がBIMで化ける
「BIMマネジャー」募集のファストリ、出店DX加速へ
「ユニクロでBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)マネジャーを募集しているぞ」。3月初旬、SNS(交流サイト)上で建築関係者をざわつかせた話題を深掘りしつつ、発注者のBIM戦略について考える。
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鉄骨計測値の改ざん見抜けず
施工中の超高層ビルを建て直し、大成建設が謝罪
大成建設は3月16日、札幌市内で施工中の超高層ビルに鉄骨の精度不良があったと明らかにした。15階まで立ち上がった躯体をほぼ全て解体し、再構築する。ずさんな品質管理が前代未聞の非常事態を招いた。
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転落死を巡りアパホテル敗訴
バルコニーの柵の高さが不足、建基法違反と判断
宿泊客の男性が客室のバルコニーから転落死した事故を巡り、遺族がアパホテル(東京都港区)を相手取って慰謝料などを請求した裁判で、1審の東京地方裁判所は同社に約1780万円の支払いを命じる判決を下した。
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照明改修訴訟で設計者勝訴
愛媛県による入札参加資格停止措置を違法と認定
愛媛県県民文化会館の改修設計を巡り、設計者の内藤建築事務所(京都市)が発注者の愛媛県を相手取り提起した訴訟。裁判所は、県による入札参加資格停止措置は違法だとし、慰謝料300万円の支払いを命じた。
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トルコ大地震は「阪神」に匹敵
死者はトルコ・シリア両国で2万人超
トルコ南東部のシリア国境付近で2月6日午前4時17分(現地時間)、マグニチュード(M)7.8の地震が発生した。6400棟超の建物が倒壊したとの情報もあり、死者は9日にトルコ・シリア両国で2万人を超えた。
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六本木駅ELV長期停止のワケ
地下駅で滞るエレベーター復旧、海外製の落とし穴
日本一深い場所にホームがある都営地下鉄六本木駅(東京都港区)で、2022年12月末から約2カ月もエレベーターが運転を停止したままだ。日本から撤退した海外企業の製品であるため、部品の調達に手間取っている。
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設計者の建材選定にDXの波
サンプル配送サービス「マテリアルバンク」が上陸
たくさんの建材サンプルを異なるメーカーから取り寄せるのには、それなりの手間がかかる。そんな設計者の困り事に目を付けたサービスが始まる。設計業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)は進むか。
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古民家を外側から制振補強
防災科研が「アウターフレーム補強」の検証実験
伝統的木造建築物を、最小限の改修で保存する新技術「アウターフレーム補強」の実大振動実験が、2022年12月に実施された。制振ダンパーを使い、外側から建物の振動を制御する技術で、今後実用化を目指している。
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客席の「縦ノリ」に効く防振架構
超高強度鋼材の長尺梁で共振防ぐ、日建設計が実験
ホールやスタジアムでしばしば問題化する「縦ノリ振動」。正体は、盛り上がった観客がジャンプして生じる特異な揺れだ。近隣地盤に伝搬してトラブルとなることも。日建設計が防振技術に関する実験を公開した。
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庁舎のルーバー大量損傷を是正
市川市庁舎の品質トラブル、目地を形成して対応
外装ルーバーに複数の損傷が見つかった千葉県市川市の第1庁舎で、南側外装の是正工事が2022年11月20日に完了した。工事では、ルーバーの全ジョイント部に目地を設けたことが日経アーキテクチュアの取材で判明した。
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資材高騰が中間決算を直撃
粗利率が低下、大手ゼネコンは「採算重視を徹底」
上場建設会社大手4社の2023年3月期第2四半期決算(単体)が出そろった。鋼材価格などの高騰が建築事業の粗利率を押し下げた。各社は「採算を重視した受注を徹底する」と口をそろえる。
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建築費も「安いニッポン」
東京と世界の大都市を比較してみた
長く続いたデフレの影響で、外食やモノの値段、賃金が他の先進国に比べて大幅に低くなった日本。「安いニッポン」は建築費にも当てはまるのか。サトウファシリティーズコンサルタンツの協力を得て検証した。
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支保工不足で地下外壁が傾倒
東京・吉祥寺の道路陥没事故で武蔵野市が調査書
2021年11月2日午前5時50分ごろに東京・吉祥寺で起こった道路の陥没事故。道路を管理する武蔵野市が取りまとめた調査書からは、建て替えなどで既存ビルの地下外壁を山留めとして利用する際の課題が浮かび上がる。
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超高層ビル自体を制振装置に
上・下層階が揺れを打ち消し合う、清水建設が開発
超高層ビルの制振構造に革命をもたらす新システムが登場した。上層部と下層部を構造的に独立させ、地震時に互いの揺れを打ち消し合うようにする。見た目は中間層免震と似ているが、考え方は似て非なるものだ。
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旦過市場、2度目の大規模火災
難航した消火活動、木造密集リスクが再び顕在化
100年以上の歴史を持つ北九州市の旦過(たんが)市場で8月10日夜に大規模火災が発生した。火は消防隊が近づけないほどの勢いで燃え広がり、消火活動が難航。3324m2が焼損した。4月の大規模火災を上回る被害となった。
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地上140mから鋼板が落下
竹中工務店の超高層ビル現場で相次ぐ重大事故
名古屋・栄の超高層ビル建設現場で相次ぐ事故。現場に隣接する歩道の陥没から約2週間後に、地上140mから鋼板が落下し、歩行者が負傷した。施工者である竹中工務店の安全管理体制が問われている。
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震度5強でも宅地被害が多発
福島県沖地震で仙台市内に300件程度の被害
3月の福島県沖地震で、震央から90km以上離れた仙台市内に300件程度の宅地被害が発生していたことが、日経クロステックの取材で明らかになった。震度5強でこれほど被害が多発したのはなぜか。
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「大屋根」は世界最大級の木造
木質化パビリオンが立ち並ぶ“木の万博”へ
2025年開催予定の大阪・関西万博で会場のシンボルになる「大屋根(リング)」は、世界最大級の木造建築物になることが発表された。木造・木質化のパビリオンも多く、“木の万博”になる可能性が高まってきた。