全1125文字
PR

竹中工務店と鹿島などが開発を進めていたタワークレーン遠隔操作システム「TawaRemo(タワリモ)」が、ついに本格導入に至った。両社は2021年12月14日、日中の全クレーン作業を遠隔化した現場を報道陣に公開した。

 大阪市内のある建物解体現場には、「タワリモ」と書かれた見慣れないコンテナがある。中には、ネオンブルーに輝く卵形の装置が設置されていた。この未来的な装置が、竹中工務店と鹿島、アクティオ、カナモトの4社が共同開発したタワリモの専用コックピットだ〔写真1〕。

〔写真1〕未来的なコックピット
〔写真1〕未来的なコックピット
地上に設置したコックピットから、タワークレーンを操縦している様子。モニターにはクレーンに設置したカメラの映像や動作信号などを映し出す(写真:日経アーキテクチュア)
[画像のクリックで拡大表示]

 タワリモは高所にあるタワークレーンを地上に設けたコックピットで遠隔操作できるシステムだ〔写真2〕。開発を進めていた4社は19年9月に実機で検証を開始。21年4月には東京都千代田区の建設作業の一部で活用した。今回は、日中の全クレーン作業を遠隔操作で行っている。タワリモの本格導入は、国内で初の試みだ。

〔写真2〕最大約50mの昇降が不要に
〔写真2〕最大約50mの昇降が不要に
従来、オペレーターは作業時にタワークレーンの運転席まで最大約50mの距離をはしごで登っていた。タワリモを導入すれば昇降が不要になる(写真:日経アーキテクチュア)
[画像のクリックで拡大表示]

 コックピットにはクレーンを操作するためのレバーやフットスイッチ、クレーンの振動などを操縦席に伝えるシリンダーを搭載。コックピットの前にはクレーンの運転席やジブの先端などに設置した複数台のカメラ映像や動作信号、異常信号などを表示するモニターを配置する。

 モニターにはクレーンの後方部など、通常の運転席では見えない状況の映像も映し出す。オペレーターは高所の運転席まではしごで登る必要がなく、高所の運転席に1日中拘束されることもなくなるなど、作業環境を大幅に改善できる。