2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のテーマ事業「いのちの輝きプロジェクト」について構想をまとめた基本計画が明らかになった。8人のプロデューサーがそれぞれ設計事務所などと組み、パビリオンをつくる。
大阪・関西万博の開催まで3年を切った。このタイミングで日本国際博覧会協会は4月、会場中央に建てるパビリオンについて詳細を発表した〔図1〕。大阪万博全体を通じたテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。その実現に向けて、8つのテーマ事業を設け、各事業のプロデューサーが主導して建築設計者やクリエーターと共に8つのパビリオンをつくる。
名称は「シグネチャーパビリオン」。建築デザインには、隈研吾建築都市設計事務所(東京都港区)やSANAA(東京都江東区)、小堀哲夫建築設計事務所(東京都文京区)、noiz(東京都目黒区)などが参加する。
「いのち」にまつわるテーマは共通しているものの、パビリオンの形や使う建材・素材は様々だ。「循環」「空・海・森」「地球」「細胞」、そしてリアルとバーチャルの「融合」といったキーワードが浮かび上がる〔図2〕。
基本計画発表の翌週には、「持続可能な大阪・関西万博開催にむけた方針」および「EXPO 2025 グリーンビジョン」の改定版も公表。カーボンニュートラル社会の提示や、サーキュラーエコノミーの実現を改めて強調した。パビリオン建築においても、脱炭素や資源循環、ごみ・廃棄ゼロなどが重要なテーマになる。