全1455文字
PR

三菱地所ホームは、木造の造形自由度を飛躍的に高める新構法「FMT(フラット・マス・ティンバー)構法」を開発、特許を取得したと発表した。木造の架構ルールから脱却、挑戦的な造形を可能とする。

 東京・世田谷の住宅展示場で、変わったモデルハウスが出現した。三菱地所ホームが9月5日にオープンした「駒沢ステージ1ホームギャラリー」だ〔写真1〕。

〔写真1〕2階と3階に跳ね出し架構
(写真:池谷 和浩)
(写真:池谷 和浩)
[画像のクリックで拡大表示]
主要構造部分のCG(資料:三菱地所ホーム)
主要構造部分のCG(資料:三菱地所ホーム)
[画像のクリックで拡大表示]
三菱地所ホームによる「駒沢ステージ1ホームギャラリー」の外観。2階と3階に大きな跳ね出し架構を設け、ガラスを多用した外壁で覆った。床と壁は構造用集成材の固まりでできている

 前面道路側の外壁は1階がガラス、2階と3階が高窓(ハイサイドライト)付きとなっていて、各層が浮いているようにも見える。このモデルハウスは、同社が新たに開発した「FMT(フラット・マス・ティンバー)構法」の特徴を建築デザインに落とし込んだものだという。

 在来木造や枠組み壁工法などの木造では、外壁を「耐力壁」とするのが一般的だが、戸建て住宅や小規模施設などの規模では特に、こうした架構ルールが「デザインやプランニング上の大きな制約となってきた」と、同社で商品開発を担当する月田徹執行役員は指摘する。FMT構法によりそうした制約から逃れ、デザイン性の追求が可能になるという。