ニュース クローズアップ
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「大改修案は著作権侵害だ」
国際版画美術館の原設計者が工事禁止申し立て
自治体が進める公共施設の改修計画を巡り、新築時の設計者が著作権侵害を理由に裁判所へ工事禁止の仮処分を申し立てる騒動が起こった。申立人で建築家の大宇根弘司氏は、自治体への憤りを隠さない。
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住宅業界に「ウッドショック」
米国のコロナ禍を端に木材価格が高騰、納品遅れも
木材需給の逼迫で価格が高騰する「ウッドショック」に、住宅業界が強い危機感を抱いている。2021年3月に新設住宅着工戸数が21カ月ぶりの増加に転じるなか、注文した木材が現場に届かない状況が頻発している。
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アパート階段崩落で転落死
施工者が手掛けた166件、国交省が現地調査を要請
東京都八王子市内に立つ築8年の賃貸アパートで屋外共用階段が崩落、住人1人が亡くなった事故が波紋を広げている。国土交通省は特定行政庁に対し、この建物の施工者が手掛けたアパート166件の調査を要請した。
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帝国ホテル東京が建て替えへ
2030年代「最大級」の再開発計画が本格始動
2030年代に向けて、東京都心部における最大級の再開発が始まる──。場所は皇居の近く、日比谷公園に隣接する「内幸町1丁目街区」。注目は総事業費約2000億円以上を見込む「帝国ホテル東京」の建て替えだ。
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免震の被害が「悪目立ち」
福島県沖地震でエキスパンションジョイントに被害
福島県相馬市などで震度6強を観測した福島県沖地震。周囲の建物は無傷なのに、比較的新しい免震建物に損傷が生じるケースがあった。細部に注意して設計しないと、免震の評判を落としかねないと専門家は危惧する。
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安価にできる免震レトロフィット
スターツCAMが開発、築100年超の文化財に採用
外観や機能を損なわずに建物を免震化する新工法をスターツCAM(東京都中央区)が開発した。建物をジャッキアップせずに、補強した基礎梁の下に開口を設けて免震装置を設置することで、施工費を抑えられるのが特徴だ。
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国内初、純木造の7階建て
集成材使わず製材品の「束ね柱」に耐火被覆施す
国内初の「7階建て純木造ビル」が仙台市で完成した。構造用集成材を使わず、製材を束ねて一体化した「束ね柱」を用いたのが最大の特徴だ。木材の「地産地消」を促進する新手法としても注目を集めている。
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福島県沖地震
3.11の被災地襲った「震度6強」 非構造部材の被害多発
2021年2月13日午後11時7分ごろ、福島県沖を震源とする最大震度6強の揺れが東北地方を襲った。東日本大震災の「余震」とみられる。建物倒壊などはなかったものの、外壁や天井の落下、ガラスの破損といった被害が多発した。非構造部材を含めた耐震性の確保が、改めて課題として突き付けられた。
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「着工後の契約解除」に4億円
近江八幡市が奥村組に解決金
新庁舎の工事請負契約解除を巡る滋賀県近江八幡市と奥村組の紛争で、2月8日に和解が成立した。市が奥村組に対して4億600万円を支払う内容だ。争点だった逸失利益の額については市の主張が通る結果となった。
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新庁舎プロポ委員が大量辞任
岸和田で異例の事態、4人の元委員「良心に反する」
デザインビルド方式による庁舎建設のプロポーザルで、異例の事態が立て続けに発生している。1次審査を通過した3者のうち2者が突然の失格に。その決定プロセスを巡って、審査を担う委員の大半が辞任した。
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住宅デザイン模倣で賠償命令
東京地裁判決、十字の柱・梁の意匠権侵害を認める
「BESS」ブランドの木造住宅を展開するアールシーコア(東京都渋谷区)は、自社のデザインを模倣した住宅会社を訴えた裁判で勝訴した。住宅デザインの意匠権侵害が認められた全国初の判決だ。
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「ウエルネス作業所」で現場改革
大成建設が首都圏3カ所で先行導入
大成建設が「ウエルネス作業所」の本格運用に乗り出した。現場作業所を仮設型のワークプレイスと捉え、健康的で快適に働ける職場環境を目指した空間づくりに力を入れる。試験導入の効果を踏まえ、順次展開する方針だ。
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振動実験で分かった病院の死角
大地震後の「医療継続」に課題、想定外の被害も
地域の拠点病院が大地震に遭ったとき、医療機能は継続できるのか──。耐震構造と免震建物が隣り合う試験体を用い、内部の機器配置も含めて実際の病院を再現した実大振動実験が実施された。
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世界初、自己治癒コン量産
バクテリアがコンクリートのひび割れを自動修復
バクテリアが生成した炭酸カルシウムでひび割れを自動修復するオランダ生まれの自己治癒コンクリートが、ついに日本の建設市場にデビューする。會澤高圧コンクリートが世界で初めて量産技術を確立した。
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歩道に40kgの飾り石が落下
札幌駅前のJRタワー、調査で施工ミスが発覚
JR札幌駅直結のJRタワーで、立体駐車場の外壁の飾り石2ブロック分、約40kgが歩道に落下した。施設を運営する札幌駅総合開発(札幌市)は10月27日、施工図通りに固定されていなかった恐れがあると発表した。
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浮かせて守る耐水害住宅
一条工務店と防災科研が実大実験、浸水3mを想定
一条工務店が9月1日に発売した「耐水害住宅」は、船のように浮かんで洪水をやり過ごすのが特徴だ。防災科学技術研究所との共同研究を踏まえて完成させたこの商品は、気候変動時代のスタンダードとなるか。
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木造を架構ルールから解き放て
三菱地所ホームが新構法「FMT構法」の特許取得
三菱地所ホームは、木造の造形自由度を飛躍的に高める新構法「FMT(フラット・マス・ティンバー)構法」を開発、特許を取得したと発表した。木造の架構ルールから脱却、挑戦的な造形を可能とする。
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東京駅前に390mの「トーチ」
コロナ禍受けて屋外空間を拡張、常盤橋計画の全貌
日本一の高さ約390mの超高層ビルを含む「常盤橋プロジェクト」の詳細を三菱地所が発表した。「トーチ(たいまつ)」を思わせるデザインだ。コロナ禍を受けて屋外空間を見直し、街区全体で約2万m2まで拡張する。
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学校の壁の中から大量の廃棄物
学園は建設会社に撤去費など50億円を請求
石川県輪島市にある日本航空学園能登空港キャンパス内の校舎などの壁の中から、石こうボードの端材などの廃棄物が見つかった。廃棄物の残置について、工事を請け負った前田建設工業は「同意を得ていた」と主張している。
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注目集まる「第3のオフィス」
point 0が個人特化型の新規事業を開始
point 0(ポイントゼロ、東京都千代田区)が、個人ワーク特化のサテライトオフィス事業を始める。新型コロナウイルスでオフィス、自宅に次ぐ「第3の拠点」に注目が集まるが総量が不足しており、新規参入が増えそうだ。