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 前田建設工業が施工した日本航空学園能登空港キャンパス(石川県輪島市)の校舎や寮の壁の中から石こうボードの端材などが大量に見つかった問題が泥沼化している。

 前田建設工業が学校を運営する日本航空学園(山梨県甲斐市)を相手取り、金沢地方裁判所に提起した債務不存在確認訴訟で、日本航空学園は1月19日、廃棄物の撤去費など約50億円の損害賠償を求めて前田建設工業を反訴した。

 日経アーキテクチュアが入手した反訴状によると、学園側は、石こうボードなどの撤去と壁の修復に約11億8100万円、工事中に使用する仮校舎の建設に5億7100万円を要すると主張。さらに、寮の工事中にかかる生徒・教員の宿泊費約4億4700万円や通学用バスのチャーター代約1億3500万円、遅延損害金約23億1800万円などを合わせて計約50億円の支払いを求めている〔図1〕。

〔図1〕工事中の宿泊費なども請求
〔図1〕工事中の宿泊費なども請求
日本航空学園が前田建設工業に請求した約50億円の内訳。生徒・教員の宿泊費や食事代なども含まれている(資料:反訴状を基に日経アーキテクチュアが作成)
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 日本航空学園能登空港キャンパスの梅沢慶臣学園長は、「前田建設工業側は『廃棄物の撤去作業は行うが、校舎に残置した石こうボードなどの撤去費約4395万円以外に支払い義務がない』と主張している。しかし、撤去作業中に生じる損害も前田建設工業が支払うべきだ」と憤る。

 前田建設工業は日経アーキテクチュアの取材に対して1月20日、「反訴状が届いていないので詳細についてはコメントできない。学園と協議して円満に解決を図りたい」と回答した。