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 国土交通省官庁営繕部は、中規模木造庁舎の試設計例を公開した。設計過程などを示しつつ、平面計画や構造設計、コスト検討について解説している。資料は1月17日に同省のウェブサイトに掲載した〔図1〕。

〔図1〕4階建ての木造庁舎を2パターン設計して比較
〔平面計画の考え方〕
〔平面計画の考え方〕
中央の事務室部分には、フレキシブルな空間を確保するために耐力壁などを配置せず、両端のコア部分にまとめた
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〔軸組み構法とCLTパネル工法の直接工事費の比較〕
〔軸組み構法とCLTパネル工法の直接工事費の比較〕
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(資料:国土交通省の資料を基に日経アーキテクチュアが作成)

 民間を中心にCLT(直交集成板)パネル工法による中大規模木造建築物が増えていることを踏まえ、軸組み構法とCLTパネル工法の2例を示した。公共・民間を問わず設計例を活用してもらい、木材利用の促進につなげる。

 設計したのは、構造耐力上主要な部分に木材を利用した4階建ての庁舎で、高さは20m、延べ面積は約3000m2。災害応急対策活動を行わない一般的な庁舎で、耐火建築物を想定した。建物の両端に耐力壁を、中央に大部屋形式の事務室を配置する平面計画だ。

 軸組み構法の設計例では、コア部分に構造用合板を用いた耐力壁を設け、事務室部分を6m×6mスパンのラーメン構造とした。層間変形角は、準耐火建築物に求められる1/150以内を条件とし、構造用合板で耐力壁と床の剛性を割り増した。

概算コストは約1万円/m2

 CLTパネル工法の試設計では、軸組み構法の構造形式を踏襲し、コア部分に耐力壁を配置した。事務室のうちスパンが7mある部分には、CLTパネルの柱および集成材の梁を設けた。パネルのサイズは、運搬や施工のしやすさなど生産性を考慮して約2m×約4mに。構造計算はルート3(保有水平耐力計算)とした。

 軸組み構法とCLTパネル工法について、本体建築工事(躯体と内外装)の概算額を比べると、直接工事費は軸組み構法が約26万円/m2、CLTパネル工法が約27万円/m2だった。概算額には共通仮設費や現場管理費などを含まない。CLTパネル工法は基礎梁が多く、木材使用量も多いため、やや高くなった。国交省は、木造建築物の普及によってコストダウンが進むとみている。