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 東京都は、国産木材を活用した塀や柵の設置を推進するため、標準的な仕様をまとめた「国産木材を活用した塀等の設置ガイドライン」を作成した。国産木材を活用した塀の都による設置を着実に進めるとともに、民間事業者にも取り組みを拡大させるのが狙いだ。

 2018年6月の大阪府北部地震でブロック塀が倒壊し、下敷きになった小学生が死亡したことを受けて、都では都有施設でブロック塀を撤去し、新たに木製の塀を設置する方針を定めている。

 ガイドラインによって、都有施設で木塀を設置する際に設計作業の負担軽減を図る。同時に、民間企業や個人が木塀を設置する際の参考資料として位置付け、民間へも取り組みを広げていく考えだ。

 ガイドラインでは、視線を遮る「塀」と視線を通す「柵」のそれぞれ2種類ずつ計4種類の設計モデルを作成した。使用する材は国産のスギまたはヒノキを標準とし、高さは1.6m、基礎は布基礎または独立基礎とすると規定した。さらに、防腐・防蟻(ぼうぎ)処理や塗装を施すことや、雨水による劣化を防ぐ笠木を設けることなどを定めている〔図1〕。

〔図1〕4種類の設計モデルを作成
〔図1〕4種類の設計モデルを作成
東京都が作成した国産木材による「塀」と「柵」の設計モデルのイメージ図(資料:東京都財務局)
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 これらを基に公共工事向けの標準単価を提示。民間での普及を図るため、工事や標準的なメンテナンスの概算額も示した。

木塀の新設で補助制度

 地震時に倒壊の危険性があるブロック塀について、都は18年12月に撤去などに対する補助制度を創設した。ブロック塀などの調査費や撤去費、改修費について、区市町村が補助する額の4分の1を都が負担するものだ。さらに撤去後、国産木材を使用した塀(木塀)を新設する場合は、その経費のうち1m当たり2万4000円を超えて14万6000円以下に相当する分を都が全額負担する。

 ただし、区市町村に対応する補助制度があることが前提になっており、19年4月15日末時点で木塀を対象にした制度があるのは国分寺市のみだという。都では他の区市町村に対して制度の制定を働きかけていきたいとしている。

 小池百合子知事は3月29日の定例会見で、「国産木材を有効に活用するモデルの1つと考えており、全国レベルで普及させていきたい」と述べ、他の道府県にも情報提供していく考えを示した。