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 住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行を追い風に、「民泊対応住宅」で付加価値付けを図ろうという動きが活発化してきた。

 世界最大手の民泊仲介会社の日本法人、Airbnb Japan(エアビーアンドビー・ジャパン)(以下、エアビー)は戸建て住宅を販売するオープンハウスと提携し、年内にも共同開発の「ホームシェアリング対応型住宅」の販売を開始する計画だ。東京都・神奈川県・名古屋市内で、戸建て住宅を新築する。エアビーが国内の住宅会社と提携して公式デザインの住宅を開発するのは初めて。6月14日に発表した〔写真1〕。

〔写真1〕日本企業36社と提携
〔写真1〕日本企業36社と提携
Airbnb(エアビーアンドビー)は6月14日、同社日本法人と共に、オープンハウスとオレンジ・アンド・パートナーズを含む日本企業計36社とのパートナーシップを発表した(写真:Airbnb)
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 エアビーはホームシェアリング対応型住宅の開発について、「副業や国際交流による教育といった観点から、空き部屋を貸し出したいホストは多い。一方、従来の住宅はホームシェアリングによる外部ゲストの滞在を想定しておらず、プライバシーなどの確保が難しいケースがある。こうした問題を克服するため、住宅開発に踏み切った」と説明する。

 提携には、オープンハウスのほか、放送作家の小山薫堂氏が代表を務める企画・プロデュース会社、オレンジ・アンド・パートナーズ(東京都港区)も参画。エアビーの知見を生かしながら、オレンジ・アンド・パートナーズが企画を手掛け、設計・施工をオープンハウス子会社のオープンハウス・ディベロップメントが、販売をオープンハウスが担う。

ゲスト・ホスト双方に配慮

 3社で共同開発する住宅は、住宅購入者が暮らしながら民泊に活用する「家主居住型」。現在は、外観デザインのほか、家主と宿泊者のそれぞれにとって利便性の高い動線や間取りを検討中だ。

 エアビーによると、次の4点が公式デザインの基本条件になる。(1)家主の寝室や貴重品のあるプライベートスペースと宿泊者スペースのそれぞれを施錠可能にすること、(2)家主と宿泊者の双方がプライバシーを確保できる動線とすること、(3)交流スペースを確保すること、(4)可能な範囲で水まわりを複数設置すること――。そのほか、IoT(モノのインターネット)の活用も検討する。

 第1弾は首都圏に建設する予定で、販売目標戸数などは動向を見ながら詰める。価格帯は立地によるものの、オープンハウスが供給する新築戸建て住宅の平均と同等程度の5000万円弱を見込む。

 オープンハウスは今回の提携でミレニアル世代(1980年代から2000年代生まれの新しい価値観を持つ世代)の住環境ニーズに踏み込み、今後の事業展開に生かす。サイト上での違法民泊の対応に追われるエアビーにとっては、公式デザインの掲載住宅の増加が見込める。