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 2019年10月の消費増税や、新型コロナウイルス感染拡大が影響し、住宅市場では厳しい状況が続いている。国土交通省は20年7月31日、同年6月の新設住宅着工戸数が前年同月比12.8%減の7万1101戸だったと発表した。着工戸数の減少は12カ月連続だ。

 種類別に見ると、持ち家は前年同月比16.7%減の2万3650戸、貸家は13%減の2万6666戸、分譲住宅は7.7%減の2万189戸で、いずれについても減少した。

年率換算値は80万戸を下回る

 休日数や気温による需要変動のばらつきを取り除いた季節調整済み年率換算値は、前月比2.1%減の79万戸。20年5月に一旦上向いたものの、再び減少に転じて80万戸を下回った。

 政府は5月末に緊急事態宣言を解除したものの、営業活動の自粛などによる4~5月の受注の落ち込みは、7月以降の着工統計に反映されるとみられる。第一生命経済研究所は新設住宅着工戸数の先行きについて、「雇用・所得環境の悪化などを受け、低調な推移が続く可能性が高い。7月以降も年率換算で80万戸を下回る水準で推移する可能性がある」と分析している。

 新設住宅着工戸数については野村総合研究所が6月9日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、20年度に73万戸、21年度に74万戸まで落ち込む恐れがあると予測していた。いずれもリーマン・ショック後の78万戸を下回る低水準だ。