鹿島は国内の富裕層や海外投資家などを対象にした、高級不動産開発を強化する。同事業に特化した100%子会社「イートン リアルエステート」(東京都千代田区)を設立したことを、11月1日に発表した。同時に、東京・銀座の高級物件を2件取得したことも明らかにした。
鹿島は日本の高級不動産への需要の高まりを新たな事業機会と捉え、ビジネス領域を拡大する。国内外で多数の高級不動産を開発・運営してきた経験を持つ、グローバルな人材10人で新会社をスタートした。主な事業は高級不動産の売買および賃貸借と、それらの代理または仲介などだ。
イートン リアルエステートの設立に合わせて、鹿島は英国の不動産会社であるGrosvenor(グロブナー)の日本支店から、東京・銀座にあるビル2件を計約190億円で取得した。2件とは「並木館銀座」と建設中の「CURA GINZA(CURA銀座)」だ〔図1〕。
高級店が立ち並ぶ銀座に施設を所有し、ブランドショップの誘致など賃貸事業を推進する。2022年度中には、高級賃貸レジデンスの取得も予定しているという。