トルコ・ギリシャ沖のエーゲ海で10月30日午後2時51分(現地時間)に発生した大規模な地震について、トルコ内務省災害緊急事態対策庁(AFAD)は11月8日、同国内の死者が115人、負傷者が1034人になったと発表した。救助活動は11月4日に終了している。
被害が集中したトルコ第3の都市イズミルのバイラクル地域では、約20棟の建物が倒壊したとみられている。AFADは3000棟超が大きな被害を受けたと発表している〔写真1、2〕。
米国地質調査所(USGS)によると、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.0。震源はギリシャ東部のサモス島の町、カルロバシの沖合約16kmだ〔図1〕。イズミルとは約63km離れている。震源の深さは約21kmだ。AFADによると、11月10日時点で3000回超の余震が発生した。
トルコ西部はユーラシアプレートとアフリカプレートの境界に当たる地域で、これらのプレートの運動によってたびたび大きな地震が発生している。今回の地震は、2017年にトルコ西部で発生したM6.6の地震と同じく正断層型の地震とみられる。
地震によってエーゲ海で津波が発生し、イズミル沿岸部では住宅街に流れ込んだ津波で1人が死亡した。現地メディアによれば流れ込んだ津波の高さは約50cmだったという。