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 2020年度末に期限を迎える国土強靱化3カ年緊急対策を5年間延長する方針が決まった。事業規模は5年間で約15兆円。3年間で総額7兆円とした現行計画の2倍の規模だ。菅義偉首相が12月1日、関係閣僚に取りまとめを指示した。

 菅首相が指示した国土強靱化5カ年加速化対策では21年度から25年度までの5年間に約15兆円を投じ、自然災害などに機動的・弾力的に対応する。対策の柱は(1)激甚化する風水害や巨大地震などへの対策(2)予防保全に向けた老朽化対策の加速(3)デジタル化などの推進にかかる対策──の3つ。初年度の対策費は20年度第3次補正予算に計上する。小此木八郎国土強靱化担当相を中心に取りまとめる。

 現行の国土強靱化3カ年緊急対策は、18年の西日本豪雨が計画作成のきっかけとなった。その後、19年10月に東日本台風(台風19号)、20年7月に令和2年7月豪雨が発生。各地で甚大な被害が出た。

 こうした状況を踏まえ、全国知事会などは20年9月9日、対策の5年間延長や予算の別枠確保などを政府と与党に要望。国土交通省は9月25日にまとめた21年度予算の概算要求で、3カ年緊急対策の実績(同省関係予算2兆538億円)を上回る必要かつ十分な規模を求めた。

 さらに、自民党政務調査会は20年11月30日、菅首相に「新たな経済対策に向けた提言」を提出。「防災減災・国土強靱化の推進等の安全・安心の確保」を政府に求めていた。